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Leofoto GR-2 vs SWFOTO GC-01 徹底比較レビュー「後付で3軸ギア雲台化」で風景撮影の構図を究める

今回はこんな記事です。

風景撮影をメインにする方にとって、ギア雲台は重要な雲台となります。
前後、左右のギア駆動に加えて横回転(パンニング)方向がギア駆動すると更に構図を追い込むことができます。
今回は後付でパンニング方向の回転をギア駆動できるLeofoto のGR-2 と SWFOTO の GC-01 のレビューです。

はじめに

風景撮影を追い込んで行くと自由雲台ではモノ足らず、ギア雲台に興味が湧いてくるものです。

そして更にこだわりが強くなると3軸(前後:チルト、左右:スイング、横回転:パンニング)すべてをギア駆動させたいと考えるようになります。

2軸をギア駆動させる手の届きやすい製品は多々ありますが、最初から3軸がすべてがギア駆動する雲台となると投資額もかさみ、それなりにハードルが高いです。

このため、今回は横回転をギア駆動させることを「後付で」できるようになる2つの製品を紹介します。

なお、ギア雲台に関してはこちらの記事でも多数のギア雲台の比較をしています。
参考にしてください。

Leofoto GR-2 、SWFOTO GC-01 の一般的な使い方

一般的には下記の使い方が主だと思われます。

  • すでに2軸(左右:スイング、前後:チルト)がギア駆動化されているLeofoto G4などと組み合わせして第3の軸(パンニング)を後付でさらにギア駆動化するケース
    ⇒やや腰高にはなりますが、本体自体に手を入れないので気軽に導入出来ます。

G4(シルバー)とGR-2の組み合わせ

G2とGR-2の組み合わせ

  • すでに2軸(左右:スイング、前後:チルト)がギア駆動化されているLeofoto G4のクランプ自体を両製品と交換して、第3の軸(パンニング)を後付でさらにギア駆動化するケース。
    ⇒私はLeofoto G4proに装着されているGR-2のパンニング機能が無いのが不満になってきたのでSWFOTO GC-01に交換してしばらく運用してみます。

Leofoto GR-2の特徴

後付で横回転方向をギア駆動させることのできる雲台です。
底面のアルカスイス互換のプレートを使って、他の雲台と組み合わせて使用します。

Leofoto GR-2 のサイズと耐荷重

直径:60mm
重さ:300g
高さ:36mm
耐荷重:20kg

耐荷重はスペック上は20kgとなっており、大型の機材(Z180−600+Z8≒約3kg)の機材を載せて操作しても回転が滞るようなことはありません。

Leofoto GR-2 の使用感

横回転自体は非常に軽くてスムーズです。

ただし、手持ちのG4proにもGR-2が付属していますが、最上部のクランプを回転させるノブの重さにやや差異(G4proに比べて軽すぎる)があるので、このあたりは個体差がありそうです。

Leofoto GR-2 のよいところ

  • 水準器が2個ついており、かつ、2個とも側面についているので視認性はよいです。

Leofoto GR-2 の気になるところ

  • ギア駆動させることが前提で、ギアのロックを外して一気に横回転させるなどは出来ません。よって、クランプの固定方向を横方向、縦方向に切り替えしたい場合はノブをちくちくと回して回転させないといけません。
  • クランプ側のノブと回転のノブが重なる場合があって操作しにくい位置があります。

  • 回転とクランプ締め付けのノブの形状が同じような形状なので混同して誤操作する可能性があります。

SWFOTO GC-01 の特徴

後付で横回転方向をギア駆動させることのできる雲台です。
Leofoto GR-2同様、底面のアルカスイス互換のプレートを使って、他の雲台と組み合わせて使用します。

最大の特徴はギア駆動させない状態でも横回転のパンニングができるので、素早く構図変更が可能です。

SWFOTO GC-01 のサイズと耐荷重

直径:58mm(60mm)
重さ:203g(300g)
高さ:37mm(36mm)
耐荷重:6kg

( )内はLeofoto GR-2

耐荷重はスペック上は6kgとなっており、Leofoto GR-2の20kgと比べると公称の耐荷重がかなり低いのは気になりますが、大型の機材(Z180−600+Z8≒約3kg)の機材を載せて操作しても回転が滞るようなことはありませんでした。

また、かなり傾けて操作してもギアの操作が非常に重くなるなどもありません。

SWFOTO GC-01 の使用感

購入した皆さんの評価で書かれていますが、横回転のギア駆動の操作感はやや重いです。

Kei
Kei

表現が難しいですが、くるくる軽く回せる感じでなく、そこそこ力を込めないと回らないくらい、、、で伝わりますでしょうか。

なお、操作感が極端に重い場合は回転ギアと回転ノブの軸がぶれている可能性があるので、こちらの記事を参考にして調整してみてください。
(ただし、調整にはトルクスレンチが必要なので注意です。)

Kei
Kei

操作感が重いので私も調整してみましたが、私の場合は大きな変化がありませんでした。極端に操作感が重い等の場合に有効な手順と思われます。

SWFOTO GC-01 のよいところ

  • ギア駆動させないでも横回転のパンニングができます。
  • クランプを固定するノブとギア駆動させるノブ、ギア駆動させずにパンニングさせるノブの形状がそれぞれかなり違う形状なので誤操作のリスクは低いと思われます。

  • クランプ側のノブと回転のノブが位置的に重なっても干渉はしないので、ギア駆動ノブを操作しにくいことはありません。

SWFOTO GC-01 の気になるところ

  • 水準器が一つついていますが、最上面にあるため、機材を乗せると確認が出来ません。

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 の比較

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 のサイズの比較

サイズはほぼ同等ですが、Leofoto GR-2 の方が数mm直径が大きく、重さは100gほど重いです。
(カッコ内はSWFOTO GC-01)

直径:60mm(58mm)
重さ:300g(203g)
高さ:36mm(37mm)

持ってみてもLeofoto GR-2はややずっしりした重さ。構造を見てもLeofoto GR-2はかなり大型のギアをつかっているのでこのあたりの違いがでている可能性があります。

引用:商品紹介ページより(Leofoto GR-2)

引用:商品紹介ページより(SWFOTO GC-01)

また、操作感もLeofoto GR-2のほうがかなり軽いので、そのあたりも構造の違いかと思われます。

Leofoto GR-2 の各ノブは底面のアルカスイス互換のプレートを外しても本体から張り出すことはありませんが、 SWFOTO GC-01 のギア駆動操作用ノブは大型で、底面のアルカスイス互換のプレートの高さまで張り出ししています。

Leofoto GR-2

SWFOTO GC-01

その分、ノブの軸の部分が長いため、軸の長さで底面の機材との干渉をさける構造ですが、取り付ける機材との相性は注意が必要です。

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 の耐荷重の比較

両機材とも大型の機材(Z180−600+Z8≒約3kg)の搭載しても操作感が極端に悪くなることはありませんでしたが、スペック上はかなり差異があります。

Leofoto GR-2:20kg
SWFOTO GC-01:6kg

前述もしましたが、両雲台はギア自体の作りに大きな差異があるので、長期間使用していくと耐久性などで影響がでるかもしれません。

Kei
Kei

問題がでた場合は別途記事を更新します。

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 の機能の違い

SWFOTO GC-01 はギア駆動させないでパンニング可

SWFOTO GC-01 の最大の特徴である、ギア駆動させないでパンニングできる点は大きな利点です。

この機能について、私の主な利用シーンはこのようなパターンです。

L字プレートで固定(クランプを横方向で使用)からレンズサポートを使って固定(クランプを前後方向で使用)に切替時、クランプの方向を素早く切り替えたいのです。

■軽めのレンズのとき

■重めのレンズのとき(レンズサポーターあり)

Kei
Kei

ギア駆動のノブをちくちくと回してクランプの方向を変えればいいのでしょうが、花火など、撮影できる時間が限られている場合、構成切り替えの時間は最小限としたく、ややストレスになります。

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 のギア駆動ノブの違い

SWFOTO GC-01 のギア駆動用ノブはLeofoto GR-2と違いかなり大型です。
操作感はやや重いものの、特に大型の機材の細かい操作時は適度な負荷があるSWFOTO GC-01の方が調整はしやすいです。

逆にLeofoto GR-2は操作感が軽すぎて、また、ギア駆動用ノブが小さいのもあって(重い機材を使う場合は特に)SWFOTO GC-01と比べて微調整がしにくいです。

Leofoto GR-2 と SWFOTO GC-01 の機材固定用のクランプノブの違い

SWFOTO GC-01 のクランプのノブはLeofoto GR-2と比べてやや大きくはあるものの、クランプとの距離があまり無いので、やや締付しにくいです。

逆にLeofoto GR-2のノブはかなり小さいですが、クランプと適度な距離があるのである程度は締め付けはしやすいです。

結局、Leofoto GR-2 vs SWFOTO GC-01 はどちらがよいのか

どちらも一長一短あり、また、SWFOTO GC-01の操作感が重いこと、ギアがかなり小さいことでの耐久性は気になりますが、私の用途では下記の理由からSWFOTO GC-01の方が総合的に優位と判断しました。

  • SWFOTO GC-01 単体でギア駆動有り/無しの2種類のパンニングが選択できる。
  • ギア駆動用のノブが大型なので構図の微調整がやりやすい。
  • 各ノブの形状が大きく異なるのでノブの誤操作の可能性が低い。
  • クランプを回転させてもクランプのノブとギア駆動用ノブが干渉しにくい。

で、、、せっかく購入したLeofoto G4pro(G4+GR-2)のGR-2部分を外してSWFOTO GC-01に換装しました。

  1. Leofoto G4pro の雲台上部のネジを回して付属のクランプ(Leofoto GR-2)を取り外します。ネジロック剤で固定されているのでネジはやや固いですが外れます。
  2. SWFOTO GC-01 の下面のアルカスイス互換のプレートを外せば交換用クランプとして使用できます。
  3. SWFOTO GC-01 付属のネジで 元Leofoto G4pro に取り付けます。

この構成で飛行機と月を重ねる撮り方、「月丼」の撮影において大型機材での使用感を今後試してみたいと思います。

なお、月丼の撮影方法について詳細はこちらから。

G4Proについて詳細はこちら。

オススメのカスタマイズ

Leofoto GR-2 のクランプのノブのカスタマイズ

Leofoto GR-2 はクランプのノブとギア操作用のノブがかなりサイズと形が似ています。

ギア駆動を操作しているつもりで万が一、クランプのノブを操作してしまうと機材が落下するなどのリスクがあるため、クランプ側のノブを加工して操作感を変えて誤操作を防止するとよいです。

お得にカスタムする方法として熱収縮チューブを使って加工するやり方があります。

詳細はこちらの記事も参考にしてください。

雲台の中央の穴を塞ぐカスタマイズ

ギア駆動する精密な機材にも関わらず、Leofoto GR-2、SWFOTO GC-01 ともに中央に大きな穴が空いています。
この穴は底面のアルカスイス互換のプレートを外し、他の雲台のクランプとして直接装着するときのネジ穴です。

ギア雲台は精密な構造なので、極力、砂埃などが部材の隙間に入らないのが望ましいです。
その意味でこの穴が空いているのが気に入らないので塞ぐことにしました。

Leofoto GR-2、SWFOTO GC-01 ともに雲台装着用のネジが付属しますが、雲台装着を想定しているのでそのままでは長さが長すぎます。
また、底面のネジ穴は1/4のネジでの直接の取り付けも想定しているため、付属のネジに対して一回り大きな径になっています。

そこで、手持ちの予備のネジとネジを端を固定するためにネジアダプターを装着して両側から固定をしました。

上面から見たところ

下面から見たところ

他雲台との組み合わせ

2種類の組わせが考えられます。

雲台上面に組み合わせる

パンニングだけをギア駆動させるニーズはすくないと思われるので、Leofoto G3、G4など、前後、左右の2軸だけギア駆動できる雲台との組み合わせが基本と思います。
雲台上面のアルカスイス互換のクランプに装着し、3軸目(横回転)のギア駆動機能を付加する形が一番オススメの使い方です。

G4にGR-2を組み合わせ

G2にGR-2を組み合わせ(G2はギア操作での可動域が大きくないので注意)

3軸ともギア駆動する雲台としてはG4proも選択肢になりますが、G3、G4とGR-2を組み合わせした場合との大きな違いは2点あります。

1つ目はパンニング方向の回転を大きく変えることが容易になること です。
GR-2を取り付けることで、もともとの雲台付属のクランプのパンニング機能も併用できるのでパンニング方向を容易に回転させることが出来ます。

Kei
Kei

ただし、この構成だとパンニングすることでLeofoto GR-2のノブが下面に装着したクランプのパンニングに合わせて一緒に回転して向きが変わってしまうので、操作のしづらい方向になるデメリットがあります。

2つ目のメリットは(使用頻度はそれほど高くない)パンニング方向のギア駆動をGR-2の装着有無を切り替えることで「ギア駆動させる、させない」を選択できることです。

元の雲台を触ることなく、気軽に機能の有無を変化させられます。普段はパンニングでギア駆動させないでもよい場合、この組わせがオススメです。

雲台底面に組み合わせる

G4(シルバー)とGR-2の組み合わせ

LH-40RとGR-2の組み合わせ

Kei
Kei

某写真家の方が底面につける使い方を推奨していましたが、私は今ひとつメリットがわかりませんでした。

雲台底面に装着すると上面の2軸が底面の回転に影響を受けて、せっかく設定した構図が崩れやすくなると思います。

YouTubeを見る限り、ご自身が横に移動しながら対象物を撮影し、その画像を組み合わせてパノラマ撮影するために使われていたので、おそらく、そのような使い方に限って底面に装着するメリットがあると思います。

まとめ

3軸がギア駆動の雲台は風景撮影には強い味方となります。

また、背景と絡めた花火撮影、飛行機撮影での「月丼」撮影も緻密な構図の追い込みが必要になるので、3軸すべてがギア駆動するギア雲台はとても重宝します。

とはいえ、実際は投資もなかなかかさむので、自身の撮影技術のステップアップに合わせ、今回紹介したような機材で撮影する装備を「後付で」強化できるのはとてもよい選択肢になると思います。

編集後記

今回は Leofoto G4pro をわざわざ構成を崩して、SWFOTO GC-01を換装しました。
そんな面倒なことせずに、最初からなぜ3軸がギア駆動化されている  SWFOTO GH-PRO を導入しないのか と疑問に思う方がいるかと思います。

Kei
Kei

それは、 SWFOTO の雲台の品質が不安だから、、です。

前述した、SWFOTO GC-01 の内部構造と耐荷重に現れているように、雲台系の製品は必ずしも堅牢な作りになっているとは思えません。
このため、雲台本体に SWFOTO  として適用するのはリスクがありそうなので、本体は Leofoto とし、クランプ部分だけ最小限で SWFOTO を利用する構成にしました。

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