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【実機検証】Peak Design PRO TRIPODを徹底レビュー 〜トラベル三脚の「不満」は改良されたのか〜

今回はこんな記事です。

PeakDesignの最新三脚(PRO TRIPOD 以降、プロ三脚)を入手しましたので、PeakDesignのトラベル三脚からの改良ポイントを中心に、使い勝手等を細かいところまで徹底検証しました。

はじめに

「トラベル三脚のコンパクトさは好きだが、パンニングができないのが不便」「耐荷重に不安がある」と感じていた方も多かったと思われます。

本記事では、トラベル三脚を4年使い込んだ視点で、プロ三脚で進化した改良ポイントを忖度なしの「気になる点」含めて徹底解説します。

最後にもまとめていますが、結論からいうと、初代の斬新さには欠けるかも知れませんが、プロ三脚はトラベル三脚の「細かいところに手が届かなかった不満」が解消された完成形です。

なお、以降の説明でプロ三脚の上面の写真が多々出てきますが、私は他社のアルカスイス互換プレート多用しているので、プレートの滑り止めのピンは外しています。
本来のこのようなピンが雲台上面にあってプレートの横ずれを防止しますが、ピンが付いたままでは正方形でないプレートが利用できないので外してます。
ピンの真ん中に六角形の穴が空いているので、六角レンチで簡単に外せます。

プロ三脚の発売まで経緯

2025年夏に満を持して?突然開発の発表がされました。

先代とも言えるトラベル三脚発売からは約4年超かかっての発表でしたので、待っていた方も多かったと思います。

トラベル三脚同様、クラウドファンディングにてプロジェクトが公開され、すでに先行提供が始まっています。

Kei
Kei

私は都合(お財布事情(笑))によりクラウドファンディングでの購入はやめていました。が、、国内向けの正規販売は2026年春くらいからか?と想定していたところ、思ったよりもかなり早く正規販売が始まったので今回入手しました。

プロ三脚の基本的なスペック

基本的な特徴(非円形の脚形状、非円形のセンターコラム、自由雲台を逆にしたような雲台等)はトラベル三脚の仕様を踏襲しつつ、トラベル三脚での課題だった点はかなり改良されています(詳細は次章で説明します)。

プロ三脚はPRO LITE、PRO、PRO TALLの3モデルが準備されていますが、最小モデルのPRO LITEでもトラベル三脚よりも一回り大きく、基本的にはトラベル三脚よりも重い機材を使用するシーンが想定されています。

Kei
Kei

なお、トラベル三脚ではアルミとカーボンで素材の違う2種類のモデルが販売されていましたが、プロ三脚はカーボンのモデルのみ販売となっています。

◯標準的なPROモデルのリンク

◯やや小型・軽量のPRO LITEモデルのリンク
◯大型のPRO TALLモデルのリンク

各モデルの詳細サイズ比較

トラベル三脚、PRO LITE、PRO、PRO TALLの各モデルでサイズを比較しました。
(各カテゴリで一番優位な数値は赤文字

モデル 全伸高 ※注 伸高 最低高 重量 耐荷重 段数 格納サイズ
トラベル三脚 152.4cm 130.2cm 14.0cm 1.56kg 9.1kg 5段 39.1 × Φ7.9cm
PRO LITE 162.5cm 133.2cm 15.8cm 1.7kg 15.9kg 4段 48.8 × Ø8.5cm
PRO 168.4cm 138cm 15.9cm 1.9kg 18.1kg 4段 50.1 × Ø9.3cm
PRO TALL 197.4cm 162cm 17.3cm 2.0kg 18.1kg 4段 58.1 × Ø9.3cm

注:センターコラムをすべて伸ばしたサイズ

トラベル三脚からの改良ポイント

雲台のパンニングが可能になって動画撮影が快適に

トラベル三脚と比較し、サイズの大型化、耐荷重の向上以外で、これが最大の改良点と言えると思います。

トラベル三脚では雲台にパンニング機構がなく、特に動画系のユーザからは最大の不満な点として挙げられていましたが、プロ三脚では雲台に待望のパンニング機構が具備されました。

雲台下部のレベラー動作が改良されて機材設営が楽に

トラベル三脚では収納時のサイズをよりコンパクトにするため、雲台が三脚の脚部にがっちり入り込む形状をしていました。従い、センターポールを伸ばして雲台をある程度脚部から持ち上げないと雲台の水平調整がほぼできない構造でした。

雲台の角度を変えるためには少し雲台を持ち上げて

雲台を持ち上げた状態でないと角度が変えられない

プロ三脚では雲台下部のボール部分がある程度、脚部から露出しているので、センターポールを縮めたままでも水平の調整が可能となりました。

プレートのロック機構が仕様変更

トラベル三脚ではプレートを固定後、ダイヤルを回してロックを掛ける構造でした。

ただし、締付強さなどは調整できず、また、ロックダイヤルを雲台下部の雲台の角度調整用ダイヤルと誤操作してロックが外れそうになる との指摘もあるなど、様々な意見が出ていた構造でした。

一方、(賛否が分かれそうですが)プロ三脚ではこれまた、かなり凝った構造になっています。
プロ三脚の目玉機能とも言える構造ですが、下記の手順でプレートをロックします。

  1. プレート固定用ダイヤルを回す
    端まで回し切るとその場所で一旦固定される。
  2. プレートを乗せると銀色の出っ張りが押し込まれ、プレートの固定用部材がスライドし、自動的にプレートが固定される
  3. 必要に応じてプレート固定用ダイヤルをさらに回して固定力を増すことも可
  4. 最後にプレート固定用ダイヤルのロックノブを回し、不用意にプレートが外れないようにする

①初期状態

①プレート固定用ダイヤルを回す。端まで回し切るとその場所で一旦固定される。

③必要に応じてプレート固定用ダイヤルをさらに回して固定力を増すことも可(よく見ると雲台の締付けを示すメモリが少し進んでいます)

③必要に応じてプレート固定用ダイヤルをさらに回して固定力を増すことも可(よく見ると雲台の締付けを示すメモリが少し進んでいます)

②プレートを乗せると銀色の出っ張りが押し込まれ、プレートの固定用部材がスライドし、自動的にプレートが固定される

④最後にプレート固定用ダイヤルのロックノブを回し、不用意にプレートが外れないようにする

縦構図への対応しやすさが改善

トラベル三脚では雲台底面に雲台を固定するための3箇所の出っ張りがあり、かつ、雲台がパンニングできないこともあり、カメラの角度を調整する際にこの出っ張りが邪魔で縦位置の調整に制限が出るため、縦構図での使い勝手はかなり悪いものでした。

プロ三脚ではこのあたりが改良され、雲台下部には出っ張りがなく、かつ、雲台もパンニングするため、縦構図撮影時のストレスは無くなりました。

水準器の見え方が改良され機材設定がスムーズに

トラベル三脚では雲台の上面に水準器があったため、機材を配置すると実質全く見えなくなり、使い勝手がよくありませんでした。

プロ三脚では雲台上面からは外れ、プレートの固定用ダイヤル丈夫に配置されているため、水準器の視認性はかなり良くなっています。

プレートの中心が三脚の中心軸になるように改良され機材のバランス改善

トラベル三脚では雲台の上面に水準器があったこと、プレートの固定機構の都合からか、プレートの中心軸が片側にやや偏重していました。

プロ三脚ではこの点が改良され、プレートの中心と三脚の中心軸が揃うようになっています。

脚部の開閉レバーの操作仕様が改良されて操作感向上

トラベル三脚では三脚を設置するために一度脚部を開いた状態から開閉レバーを操作する際、一旦脚部を閉じる方向に持っていかないと開閉レバーが操作できませんでした。

脚が開いた状態ではレバーが押せないため一度脚を閉じる動作が必要

細かい点ですが、プロ三脚はここが改良され、脚部を開いた状態からでも開閉レバーが操作できるようになっています。

脚が開いた状態からでもレバーを押すことができ、そのまま脚の角度調整が可能

脚部の開口角度が改良され使い勝手向上

トラベル三脚では脚部は閉じる(収納時)、通常使用の状態、全開放の状態しか選べず、脚をやや開いた状態で固定することができませんでした。

プロ三脚では1段階追加され、やや開いた状態でも固定できるようになっています。

センターコラムのロック仕様が見直しされて固定力が向上

トラベル三脚では円形のダイヤルが採用され、また、出っ張りを最小限にするため、脚部に押し込める仕様でした。

これがプロ三脚では仕様が変更となり、センターコラムの固定は平型のノブを回す仕様に変更になり、かつ、脚部にノブを押し込む機構はなくなりました。

Kei
Kei

ダイヤル型だとセンターコラムの固定力を強めるための力が込めにくいので、三脚の大型化に伴い、平型のノブを回す機構に見直しされたようです。

三脚に付属する機材が仕様変更

トラベル三脚では付属の六角レンチは脚部にホルダーで装着、付属のスマートフォンホルダー(スマートフォンマウント)がセンターコラム内に収納されていました。

ただし六角レンチのホルダーは機構的に落ちやすく(私も落とした)評判はあまりよくないものでした。

プロ三脚ではこの点が見直しされ、付属の六角レンチはセンターコラム内に格納する仕様に見直し、スマートフォンホルダーは標準では同梱されなくなっています。

Kei
Kei

機材が大型化したので、プロ三脚にスマートフォンを固定するシーンはそれほど想定しない という見解なのだろう と思っています。

センターコラムの工具格納機構が改良され誤操作防止に対応

トラベル三脚、プロ三脚、どちらもセンターコラム最下部の部材を一度下に引っ張り、その後、ねじって取り外しし、内部の機材を取り出す仕組みは大きく変わりません。ただし、小さいですが一部改良がされています。

トラベル三脚では最下部の部材を引っ張るための出っ張りがセンターコラムよりもサイズが大きくややはみ出していたため、意識せず引っ張ってしまい、さらにねじってしまうとセンターコラム内の機材が想定外に出てしまうリスクが少なからずありました。

最下部の部材がセンターコラムよりも出っ張っている

プロ三脚ではこれが改善され、センターコラムよりサイズの小さな部材に見直しがされています。このため、意図せず部材が引っ張られてセンターコラム内の機材が脱落してしまうリスクが極小化しています。

最下部の部材がセンターコラムよりも小さいサイズに改良されている

三脚収納バッグへの収納のしやすさが改善

トラベル三脚は極限までコンパクトさを追い求めたからか、三脚収納バッグにかなりびちびちに収納する形となっており、キツくて入れにくい とあまり評判がよくありませんでした。

画像だとわかりにくいかも知れませんがかなりキツキツです

プロ三脚では改良され、ある程度余裕をもったサイズになっており、入れにくいということはありません。

画像だとわかりにくいかも知れませんがそれなりに余裕があります

工作精度が向上

トラベル三脚はサイズをコンパクトにするためにかなり革新的な機構を取っていることもあり、スペック(耐荷重等)に対して値段は割高でした。にも関わらず、特に初期の頃は値段の割に工作精度が雑な部分がある との指摘が散見されていました。
具体的には、脚部と本体の付け根の部分の接着剤がはみ出している、脚を伸ばす際に引っかかりがある などです。

私の個体は目立ちませんが継ぎ目の部分に接着剤がかなりはみ出している等があったようです

Kei
Kei

幸い私のトラベル三脚の入手は初期リリースから少し経ってからのものだったので、そこまで気になるようなことはありませんでした。

プロ三脚については、先行していたクラウドファンディングでの米国のリリースが2025年10月頃から に対して、2026年1月に日本で入手 と、プロ三脚はかなり早い段階で入手しましたが、そのような工作精度の雑さを感じるような部分はありませんでした。

プロ三脚の標準付属品

三脚収納バッグ、スタンダードプレート、六角レンチが付属します。

なお、先述しましたが、トラベル三脚と異なり、スマートフォンホルダーは標準では付属しません。

プロ三脚のオプションパーツ

  • 動画撮影用のビデオ雲台(ティルトモッド)
  • 他雲台を取り付け用のレベリングベース(雲台なしのレベリングベース)
  • スパイクタイプの交換用石突(PRO・PRO TALLとPRO LITEでサイズが異なるので注意)

が用意されています。

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なお、トラベル三脚ではラインナップにあった、脚の本数を減らして高さの低い三脚として使用するための石突(ウルトラライト コンバージョン キット)はプロ三脚には設定がありません。

気になる点

【弱点】プレート固定用ダイヤルをロックしてもプレートが動くリスクあり

プロ三脚のロック機構はプレート固定用ダイヤルがある位置以上は動かないようにするだけの機構です。したがい、プレート固定用ダイヤルのロックをかけていても多少プレートの固定が緩む方向にプレートの固定用ダイヤルは動きます。

このため、ロックを掛けていても万が一プレート固定用ダイヤルが回ってしまうと多少固定力が緩まり、力をかけるとプレートがスライドしてしまうことがあります。

ロックを掛けていてもある位置までダイヤルが動いてしまう

固定力が弱くなるため、ある程度力をかけるとプレートが動くことがある

標準同梱のPeakDesign純正のプレートを使用する場合、雲台上部のピンによってズレが一定以上になることを止めることができますが、アルカスイス互換の長めのプレートを利用する際はこのピンは外して運用するため、雲台からプレートが外れるリスクがあります。

あくまで最悪の場合、、ですが。

Kei
Kei

他社のアルカスイス互換のプレート使用時はロックをかけているからと安心しきってしまうと要注意です。

【弱点】望遠レンズ使用時にパンニングノブが操作しづらい

パンニング機構をロックするための平型のノブは雲台の真横に設置されています。

プロ三脚には三脚座付きのレンズを設置するケースも想定されますが、望遠レンズのアルカスイス互換プレート部はやや長めで、運台上面からはみ出すので、望遠レンズを装着するとこのノブは操作しにくくなります。

注:見やすくするため三脚座だけを取り付けています

注:見やすくするため三脚座だけを取り付けています

Kei
Kei

90度どちらかにずれていればよかったのに。
公式HPでは望遠レンズを設置する場面などが掲載されているので、この位置だと操作しづらいことは気づいて欲しかったです。

このように、プレートの長さ方向と90度ずれてパンニングのノブが配置されていれば問題なかったのですが。

【弱点】プレートの裏側の形状によりプレートの自動ロックがかかりにくいことがある

雲台上面に飛び出た出っ張りがプレートを乗せることで出っ張りが押し込まれて自動ロックは起動されます。

長めのプレートの場合で裏面が肉抜きされていると、この出っ張りがすっぽりとプレート裏面に入り込んでしまい、ロックが自動でかからないことがあります。

プレートを左右にずらすことで自動ロックが最終的にはかかりますが、雲台上部の出っ張りの形状はもう少し考慮が必要だったのではないか と思います。

【やや不満】平型のノブのデザインがいまひとつ

力が入りやすくするための形状なのは理解しますが、全体にデザインが洗練されているのにこのノブの形状は少々ダサいです。

果たしてこの雲台は買いなのか

プロ三脚はPROモデルで2026年1月現在、15万円超します。
センターコラム(センターポール)付きのモデルでスペックが似たところで、LeofotoのLQ-324C+LH-40とスペックを比較しました。
なお、LQ-324C+LH-40は2026年1月現在、Amazonでお値段は10万円ちょっとです。

詳細サイズ比較

プロ三脚(PROモデル)とLeofoto LQ-324C+LH-40を比較します。

モデル 全伸高 伸高 最低高 重量 耐荷重 段数 格納サイズ
PRO 168.4cm 138cm 15.9cm 1.9kg 18.1kg 4段 50.1 × Ø9.3cm
LQ-324C+
LH-40
168.5cm 139.5cm 16.5cm 2.2kg
※注1
15kg 4段 63 × Ø10.5cm
※注2

注1:センターポール付きの重量が公式HPになかったので実測値を使用
注2:収納サイズが公式HPになかったので実測値を使用

実際に持ってみるとLeofotoのLQ-324C+LH-40の場合、雲台部分がかなり重くトップヘビーになっているので、数値情報以上にLeofotoの方が重く感じます。

結局、PeakDesign信者以外の方にとっては「収納サイズ約13cmの違いに5万円の投資をするかどうか」が判断の分かれ道になるかと思われます。

なお、私の想定する利用シーンとしては、車移動でなく、電車などで飛行機撮影に遠征する際(例:伊丹空港等)、できるだけ機材を軽く、小さくしたいが、耐荷重もそれなりに欲しいというケースでの利用が一番使用頻度が高そうです。

Kei
Kei

流石に車以外での遠征時にLeofotoのLQ-324C+LH-40を手持ちで持って歩くのはハードルが高いので、、、

まとめ

トラベル三脚は画期的なデザインで斬新なコンセプトであったので話題性も高く、当時大きく騒がれました。

一方、今回のプロ三脚は多数の改良は行われているものの、基本的な機構はトラベル三脚の構成をほぼ踏襲にとどまっていることもあり、トラベル三脚のときの盛り上がりと比較すると今一歩という感は正直あります。

プロ三脚の単価が高いこともありますが、クラウドファンディングのデータで見ても3倍〜5倍ほど賛同金額、賛同者数に差が出ている点にもその一端が伺えます。

  • トラベル三脚
    $12,143,435  27,168バッカー
  • プロ三脚
    $4,626,123  5,533バッカー

◯PeakDesignのPROシリーズをお薦めする方まとめ

  • PeakDesign好きの方
  • コンパクトさ重視でPeakDesignのトラベル三脚購入を検討しているが、耐荷重の点で迷っている方はPRO LITEをお薦め
  • (多少の投資をしてもよいので)機材をできるだけ小さく、軽くしたい方
  • 飛行機撮影など、400mm〜600mm程度の超望遠レンズ等、重めの機材を使用することが多いが、遠征時の三脚はできるだけコンパクトにしたい方
  • 多少変わった(凝った)ギミックが好きな方

以上がお薦めする方の代表的な例でしょうか。

というわけで、PeakDesignが好きで、飛行機撮影向けに重めの機材での遠征利用を想定している私にとって、今回のプロ三脚は「良い買い物」でした。

なお、この三脚、そもそもの所有欲が満たされる逸品であることに間違いはありません。

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