今回はこんな記事です。
レンズ保護フィルターとは
レンズに直接汚れ、傷がつかないようにレンズ前面にねじ込んでつける円形のフィルターです。
基本的に特殊な効果はなく、撮影画像そのものには影響を与えません(むしろ画質に影響を与えちゃダメなフィルター)。
「レンズ前面になにか をつける」ということになるので、非常に画質にこだわりのある方はつけない場合もあるようですが、基本は皆さん、カメラを買ったときには最初に買って取り付けると思います。

仮にレンズフードがあればレンズに何かがあたったりする傷を防ぐことはできますが、砂埃や潮風などはできるだけ直接レンズに当てたくないですよね、、
なお、フィルターにはレンズ保護フィルターの他に特殊効果を持つ沢山のフィルターがあります。気になる方はこの記事も参考にしてみてください。
レンズ保護フィルターの選び方
①レンズにサイズを合せる
円形フィルターはレンズ前面にねじ込んでつけるのでレンズのサイズにあったものを選ぶ必要があります。レンズの径が大きくなるほどお値段も上がっていきます。
②面精度(表面の加工精度)
フィルター表面の加工精度によりレンズに取り込む光が歪んだりする可能性があります。画質に非常に拘るのであれば表面の加工精度についても気にする必要があります。

まあ、そこまで画質にこだわるのならそもそもフィルターを付けないほうがいいよね って考えもありますが。
③反射率
レンズ前面につけるので光を透過する能力、光を変にフィルターで乱反射させない反射率は非常に重要です。このため、一般に、この「反射率」が低いもの(反射しづらいもの)ほど値段が高くなります。
④その他特殊効果
汚れ等の拭き取りをしやすくするため、各社で特殊な機能を付加しているものもあります。
撥水・撥油(油分をはじく)に加え、帯電防止加工により、静電気での細かなホコリ、繊維質が表面つきにくいものもあります。
⑤フィルター枠の厚み
特に超広角のレンズを使う場合、レンズ前面に配置したフィルターの枠が画角に入り込んで構図の四角が薄暗くなる、通称「ケラレ」と呼ばれる状態になる可能性があります。

フィルターを強引に重ねたので四隅が暗く「ケラレ」ています
このようなケースを防ぐため、フィルター枠は薄枠と言われるフィルター枠が薄いものを選ぶのが無難です。
(ざっと調べてみましたが、枠が4mm以下のものはすべて薄枠扱いになっているようです。広角レンズをお使いの場合は薄枠を選んで買うといいと思います。)
なお、同じ様に構図の四角が暗くなる事象として「周辺減光」があります。
この現象は各社の高級ライン以外のレンズではそれなりに発生します。

空の四隅にうっすら影がありますよね。これが「周辺減光」です。
フィルターを外してもこの状態が起こる場合、これはレンズそのものの性能なのでフィルター影響ではありません。この点は注意してください。
フィルター比較一覧
私が調べてたみた範囲で、メジャーどころの各社のフィルターの値段、性能(あくまで各社の言い値)についてまとめてみました(値段は82mm径で調査)。
画質比較
画質の比較対象(上の表の左に「●」があるフィルターで比較)
手元にあった下記のフィルターで性能を比較してみました。
- フィルター無し
- Nikon ARCREST
- H&Y Ultimate HD Lens Protection Filter
- MARUMI EXUS レンズプロテクト
画質の比較方法
カメラの自動補正は基本OFFにて比較。三脚固定で撮影。
- 機材:Nikon Z6Ⅱ+NIKKOR Z24-70mm F2.8
- 撮影モード:マニュアル
- 画質:JPEG高画質(FINE★)
- ピクチャーコントロール:NL(ニュートラル)
- アクティブD-ライティング:OFF
- ISO感度:感度自動制御なし
- ホワイトバランス:5000K固定
画質の比較結果
室内、室外で画質を比較してみました。
正直言うともう少し差が出るかと思っていましたが極端な違いは出ませんでした。
このため、かなり重箱の隅を突くような画質へのコメントになっています。
反射率が0.1%と0.3%の僅かな違いですからね。ちょっと無理があったか、、、
- 白丸部分を大幅に拡大して画質を確認
- 拡大した画像の赤丸部分が画質劣化を(あえて言うなら)ここか?って部分
- ざっくり言って画質は「フィルター無し」≒「ARCREST」≧「H&Y」>「EXUS」でしょうか。ただし極端な差異はありません。

室内撮影のオリジナル画像

100%拡大程度では違いが分かりません

400%拡大でこの程度の差です
400%拡大ではH&Yで「人」の上部の解像度がほんの僅かに甘くなり、EXUSではそれに加えて「成」の時の一部の解像度がほんの僅かに甘くなります。

屋外撮影のオリジナル画像

こちらも100%拡大程度では違いが分かりません

こちらも400%拡大でこの程度の差です
400%拡大ではARCRESTで葉脈の解像度がほんの僅かに甘くなり、EXUSでも同じ箇所でわずかに葉脈の解像度が甘くなっています。ただしどちらもほんの僅かに、、です。
補足
ARCRESTの唯一の?欠点は帯電加工がないことです。
撮影に影響があるようなレベルではありませんが、結構細かいホコリや繊維がついてしまい、拭いても取れません。
この点、H&Yは帯電加工されているのでブロワーでホコリを飛ばすか軽く拭くだけできれいになります。また、フィルター自体がとても軽いです。
まとめ
ここまで読んで頂いてありがとうございます。この記事を参考に、お値段、各種特殊効果などから、みなさんのお好みのフィルターを選んでみてください。
では、最後に各社の主要製品へのリンクを貼っておきます。
すべて82mm径のリンクなので、お使いのレンズに合わせてサイズは変えてください。
(H&Yのキャンペーンは12月15日まで!気になる方はお早めに!!)
この記事がみなさんの保護フィルター選択にお役に立てたら嬉しいです。

ちなみに私はNikonの大三元、小三元のレンズ以外は(H&Yからサイズが出ていないものを除いて)今回、H&Yのレンズ保護フィルターにすべて入れ替えました。
製品リンク一覧
H&Y Ultimate HD Lens Protection
購入はメーカー直販サイトのみとなります。
サイズは現時点(2022年12月3日現在)で67mm、72mm、77mm、82mm、95mmです。
・直販サイトでのみ使用可能
・K2aY と入力で5% off
・2万円以上から使用可能
直販サイトのみでアウトレット品も扱っていますが、そちらにもコードが使えるとのこと。アウトレット価格がさらに割引になるので二度お得です。
■H&Y Filter TOPページへのリンク
■H&Y Filter アウトレット品のページへのリンク
Nikon ARCREST
Kenko ZXⅡ
MARUMI EXUS レンズプロテクト MARKⅡ
HAKUBA XC-PRO
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