2022年8月17日更新:使用したレンズフットの型番追記しました(書くの忘れてました、、)
今回はこんな記事です。
Nikonの純正レンズフットについて
飛行機撮影時などに使い勝手のよい距離感である、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S(以降、 NIKKOR Z 70-200mm)をこの度導入したのですが、Nikonの純正の望遠レンズフット(三脚座)は雲台への固定はネジ止めが基本となっており、これはアルカスイス互換信者としては非常に使い勝手が悪いです。
なお、アルカスイス互換って何?な方はこちらを参考にしてください。
そこで、NIKKOR Z 70-200mmについてレンズフットを交換し、アルカスイス互換化しました。この際、アルカスイス互換(アルカスタイル)用の機材として定評のあるKIRKの製品を初めて使ってみることにしました。
私の大好きな某L社からも同等製品が出ていますが、残念ながらこちらの製品はきちんと固定できないなど、購入者の評判が悪いので避けたのもKIRK採用に至った理由にあります。
KIRKについて
三脚フォトグラファー HAKUさんのブログを読んでみて、前々から気になってるメーカーでした。
KIRK(KIRK Enterprose Soltutions)はプロカメラマンとして活躍していた創業者が市販のカメラ用品に満足できず自分で会社を興して製品化をした、こだわりの機材を扱っているアメリカの会社となります。
ただし海外のメーカーであり、基本的には直輸入が前提なので、取り寄せるにはすこしハードルが高いな と思っていたところ、スタジオJinさんが日本で唯一のKIRKの正規販売店としてKIRK製品の取り扱いをしていることを見つけ、この機会にスタジオJinさんから購入してみることにしました。
海外の製品は販売代理店経由にするとかなり割高になるケースも多いのですよね。これに対し、スタジオJinさんの料金設定はKIRKの直販サイトと大きく値段が変わらず、非常に良心的に感じます。
直輸入における煩雑さ(送料、税関手数料 etc…)を考えるとKIRK製品を入手するにはスタジオJinさん経由一択でいいのではないでしょうか。
なお、KIRK製品以外に、スタジオJinさんは2022年5月よりトヨ商事株式会社がこれまで提供していたHUSKY三脚・一脚・雲台の製造及び販売に関する一切の業務を事業譲渡され、HUSKY製品はスタジオJinさんにて取り扱いをするようになりました。
また、スタジオJinさんでは雲台マニアには憧れのSachtler(ザハトラー)の雲台にKIRKのクランプを実装し、アルカスイス互換化するインストールサービスも提供されています。
私は予算的に少々合わないので、ここまでの対応はできませんが、いつか予算に余裕ができたらザハトラーをアルカスイス互換で使う、、なんて夢のようなことをやってみたいです
ザハトラー雲台用の専用プレートにアルカスイス互換のクランプをネジ留めして取り付けて使えばいいじゃん と言う気もしますが、最高峰のザハトラーの雲台を使う以上、そんな中途半端な利用方法をしてはいけません(笑)
KIRK NIKKOR Z 70-200mm用レンズフットについて
アルカスイス互換のレンズフットになります(なお、KIRK曰く、このレンズフットはNIKKOR Z 100-400mm用としても利用できます。)。
【KIRK】高剛性レンズフット LP-70 という製品です。
製品へのリンクページはこちらから↓↓
NIKKOR Z 70-200mmはレンズフット部分だけを取り外しができるので、ここを外して交換するだけの簡単な工程で交換ができます。
純正のレンズフットは1/4インチのネジ穴が2箇所空いているだけですが、
KIRKの方は
- 1/4、3/8インチのネジ穴が一つずつ
- QD(Quick Disconnect)ソケット一つ
- プレート落下防止のボルトの装着箇所(3箇所 表面1箇所と裏面2箇所)
となっており拡張性が高くなっています。
QDソケットについては金属同士の耐摩耗性強化のため、ステンレス製の別パーツをさらに圧入するこだわり様です。
また、プレート部の前部は両面がアルカスイス互換形状となっていて、これを利用してプレート上面にオプションでレンズサポートを追加できるようになっています。
ちなみにこれは 【KIRK】レンズサポートブラケット LS-1N2 という製品です。
製品へのリンクページはこちらから↓↓
使用感
レンズフットのアルカスイス互換化により、レンズフットにプレートを装着せず、レンズフットだけで直接雲台に取り付けられる快適性は想定どおりでした。
レンズフットをレンズへ装着する際のフィット感も全く問題ありません(純正よりもむしろKIRKのほうがレンズへの取り付けが少し渋いくらいにきっかりハマる)。
表面の加工はこれがKIRK品質ってものかと納得。
各パーツのエッジ部分も非常になめらかに面取りされており、表面のアルマイト加工もしっとりと手に馴染みます。また、各ネジ類は純正のプラスティック製と違ってアルミ製で、強度を向上させるとともに銀色の部材がアクセントになって高級感もあります。
私はRRSのL字プレートを保有していますが、高い加工精度、表面の滑らかさは同等のものを感じます。
加えて、全長が純正のレンズフットよりも1.5倍ほど長め(※)にできているので
- 前後バランスの調整幅が増える。
- 純正レンズフットではレンズ単体で自立することできないが、KIRKのレンズフットではレンズでは自立できるので、防湿庫などに置く場合などは使い勝手がいい
- レンズフットが長いため、レンズを持つ際などレンズ取外し時の取り回しなども扱いやすい。
- プレートの長さはレンズフードを逆向きにして収納する際も干渉しない長さに設計されている。
このような扱いやすさもあります。
※・・純正はプレート部の長さは約65mm。KIRKはプレート部の長さは約108mm。
注意点
落下防止ネジ
アメリカ製なので、基本的にネジの仕様はインチ規格です。
で、、落下防止用の六角穴付きボルトはネジ穴が厳密なインチ規格と思われます。
もう少し大きなサイズのネジであればセンチ規格の六角レンチでも対応できることが多いのですが、KIRKの落下防止用ネジは付属の六角レンチを使わないと締め付け、取り外しができません(インチ規格の六角レンチであれば操作できると思います)。
見た目はよくある、機材に付属の六角レンチなので、他の手持ちのものと混ざらないように注意です。
他機材との相性
スタジオJinさんのHPで、このレンズフット利用においては
- 相性の関係からKIRKのクランプとの併用を推奨
- レバー式のクランプとの相性はシビアなのでさらに注意
と謳っています(まあ、当たり前ですね、、、)。
とはいえ、全部をKIRK製にしてもいられないので、念の為、手持ちの機材との相性を確認しました。
装着確認は Leofoto、HejnarPHOTO、SmallRig、NEEWER、sunwayFOTO(今は社名が変わったようです) の各クランプで行いました。
なお、アルカスイス互換を謳った製品間での無用なトラブルを避けるため、私はレバー式のクランプは一切使っておらず、全てノブ式のクランプを保有しており、今回の確認もノブ式のもので行っています。
結果、私の手持ちの機材においてはすべてのクランプでこのレンズフットは特に問題なく使えそうと判断しています。
まとめ
唯一の難点はお値段でしょうか。
材質、加工までこだわりまくっている製品なので価格は妥当だとも思いますが、レンズフット(だけ)に15000円前後となるとなかなか導入には勇気がいりますね、、、
ただし機材にこだわりのある方にとっては絶対に後悔しない製品だと強く言えます。
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