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【初心者・中級者向け】花火撮影のノウハウと機材を紹介

2022年8月13日更新:花火撮影時に便利なネックライトのリンクを追加

今回の記事はこんな内容です。

  • カメラ初心者・中級者向け
  • 1ランクアップする花火撮影時のノウハウや注意点
  • 花火撮影時に使用すると望ましい機材
  • 実際に私が花火撮影時に使用している機材の紹介

先日の記事で 機材の詳細説明は別の機会に としました。

記事では「花火撮影時」「風景撮影時」「飛行機撮影時」の3パターン機材構成をお見せしましたが(この記事を書いている今は)夏ですからね。
機材紹介は花火編から行きましょう。

なお、機材の紹介だけでなく、私なりに整理した花火撮影のノウハウもお伝えしようと思います。初心者編、中級者編に分けて機材紹介、ノウハウを説明します。

まずは作例紹介

ある程度の技術と条件がそろえばこのような花火の写真を撮ることができます。

スカイツリーと隅田川の花火

河口湖の花火

河口湖の花火(フィナーレ)

初心者編

最低必要な機材

手撮りで撮れなくもないですが、それでは携帯で撮るのとそれほど変わりません。最低三脚は用意したいですね。

三脚を使うとカメラを固定できるので、シャッターを長く開けておくことができるようになり、花火の光跡を撮影することができるようになります。光の流れを撮影できるようになると自分の写真が格段にレベルアップしたような気持ちになれますよ!

ただし最初は自分の撮影スタイルに合う三脚を見定めるのは難しいです。
花火撮影の際は重い機材は使わず、軽めの機材(カメラ本体とレンズ込みで1kg程度)かと思います。

で、あれば最初は安い三脚でいいので準備してみてください。
そして、しばらく使ってみて、自分にとって使い勝手のいい
・三脚の重さ
・三脚をたたんだ時の大きさ
・三脚を最大に伸ばした時の高さ
などの感覚がある程度分かってから、もう少しお高いものを買いましょう。

なお、三脚については 三脚の神様こと ハクさん のこちらの記事も参考にしてみてください。

え?どうせ買うなら三脚は望遠レンズでも使いたいですか?
あまりお安い三脚だと安定感に不安がありますね。

その場合は「飛行機撮影の機材紹介、ノウハウ編」を参考にしてください。

花火撮影のノウハウ(初心者編)

花火は暗い闇から強烈に明るい光が出現・消滅する事象を撮るので、カメラとしてはあまり得意でないことをさせる撮影です。

また、シャッタースピードは10秒程度と長く設定し、かつ、AF(オートフォーカス)も使わない など一定のテクニックが必要になります。

でも、せっかくカメラを買ったんですから、この機会に頑張ってチャレンジしてみましょう。

事前準備

カメラの撮影モードは「マニュアルモード」で

カメラの撮影モードは「マニュアルモード」を使います。
シャッタスピード、ISO感度、絞り(F値)をそれぞれ設定するので、モードはこれにする必要があります。また、ISO感度の自動制御モードはOFFにしておいてください。

なお、以降、撮影時の操作を簡単にするため、ISO感度、シャッタスピードはあらかじめ決めておいて、撮影時の調整は基本的に絞り(F値)だけにする方法でご説明します。

ただし、条件によっては絞り(F値)調整だけで対応できないことが起こります。
最悪の場合、急遽これらの設定を変更するケースを想定し、シャッタスピード、ISO感度、絞り(F値)の調整操作をスムーズにできるようにしておく方が無難です。

また、花火の撮影場所は基本的に暗いのでボタンが視認しにくく、操作がまごつくと辛いです。
明るいところである程度練習してから会場に行きましょう。

AF(オートフォーカス)を切る設定を調べて操作を練習

花火はAF(オートフォーカス)で撮るのが難しく、カメラ側でのピント合わせにもたつく間にシャッターチャンスを逃す可能性があります。このため、AF(オートフォーカス)でなく、MF(マニュアルフォーカス)で撮影をします。
事前にMF(マニュアルフォーカス)に変更する方法を確認しておいてください。

重要:その他注意点

レンズ、カメラの「手ブレ補正機能」はOFFにしておいてください。
三脚を使用してシャッタースピードが長い撮影をすると、この機能が悪さをします(かえって撮影対象の像がぶれます)。

会場についてから

あらかじめピントを合わせておく

暗い中で打ち上がる花火にAFでピントを合わせるのはなかなか難しいです。
花火の打ち上げポイントを見定め、明るいうちに打ち上げポイント近くの建物、木などにAFでピントを合わせ、以降はMFに切り替えてピント位置を維持しておいてください。

なお、ミラーレス機については電源を切ると設定したピント位置を初期化してしまうものがありますその場合は電源をつけっぱなしで維持するか、電源維持ができないならば、花火が上がり始めてからAF等でなんとか花火にピント合わせし、以降はMFに切り替えてピント位置を維持してください。
ピント合わせ後、レンズのピントリングが動いてしまいそうで不安ならばマスキングテープなどで固定してしまいましょう。

花火は大きな”球体”なので多少ピントが甘くてもおおよそどこかにピントは合っています。あまりナーバスならずにまずは撮ってみましょう。

カメラの設定変更

以降の設定は花火用の設定なので、ピント合わせ前に設定してしまうと画面が暗すぎて何を撮っているか、そもそもピントがあっているのか分からなくなります。まずはカメラのAFに任せてピント合わせを行い、MFに変更した以降に下記の設定変更をするようにしてください。

ISO感度

花火の明るさにもよりますが、ISO感度100~300程度の範囲で設定。
<参考>
ISO感度の数字を増やす=撮影した画像が明るくなる。
ISO感度の数字を減らす=撮影した画像が暗くなる

シャッタースピード

花火の光跡をどの程度残すか によりますが、5秒~20秒程度の範囲で設定。
<参考>
シャッタースピードの数字(秒数)を増やす=撮影した画像が明るくなる。花火の光跡が長くなる。
シャッタースピードの数字(秒数)を減らす=撮影した画像が暗くなる。花火の光跡が短くなる

絞り(F値)

F5~F18あたりまで使います。撮影時の条件とカメラに設定したISO感度、シャッタースピードの設定に絞り(F値)の適正値が依存しますので、当日打ち上げ開始後、数枚をとった画像を見て調整をしてください。
<参考>
F値を減らす=撮影した画像が明るくなる。
F値を増やす=撮影した画像が暗くなる。

撮影開始

花火の打ち上げ開始に合わせて撮影を始めます。
ただしそのままひたすら撮り続けると不本意な写真を量産する可能性があります。
最初の数枚を撮った時点で(打ち上がり続ける花火を横目に)出来上がりを確認し、

  • ピントが合っているか
  • 構図は期待のものか
  • 設定は妥当か(暗すぎ、明るすぎ、光跡が過剰あるいは不足 など)

をチェックし、必要に応じ設定を調整をしてください。

なお、カメラの設定変更を「ISO感度」「シャッタースピード」「絞り(F値)」の3つの要素を組み合わせて調整するのは初心者にはハードルが高いです。

F値を減らす=撮影した画像が明るくなる。
F値を増やす=撮影した画像が暗くなる。

を意識して、まずは絞り(F値)だけを調整して撮影してみてください。

気をつけるポイント

写真が明るすぎ(白トビ)にしてしまうと補正のしようがありませんが、暗めならば画像編集ソフトで明るさを持ち上げるくらいはなんとかなります。慣れないうちは撮影した写真は「心持ち暗めかな?」を目指しましょう。

また、撮影された花火のフレーム内のバランスは、「花火の種類」「その花火をどのくらいの時間撮影していたか」などによりで刻々と変化します。
撮影された花火の大きさが気に入らなければあとからトリミングすればいいので、慣れないうちはあまり厳密に構図は追い込まず、花火がフレームからはみ出さないよう、構図は多少引き気味で撮りましょう。

撮影終了後

カメラを始めて最初の頃は設定を戻すことを忘れて、次の撮影に臨んでしまい大失敗などを起こしがちです。変更した設定を忘れずに戻しておくようにしてください。

特に「AFを切ったまま」「手ブレ補正OFFのまま」「ISO感度の自動制御OFFのまま」あたりを忘れがちです。気をつけましょう!!

以降 中級者編に続きます・・・

中級者編

必要な機材

三脚に加えて下記があるとよいですね。

  • レリーズ(シャッターボタンのリモートコントローラー)
  • 縦構図を撮る場合はL字プレート
  • できればNDフィルタを準備。ND4~8くらい。
  • 手元を照らすためのネックライト

私の機材紹介

花火撮影時に使用している機材を紹介します。

なお、私は撮影対象により、2台のカメラを
①縦構図用+横構図用 あるいは
②標準レンズ用+広角レンズ用(下記の写真はこの構成)
で使い分けをして使っています。

花火は同一の撮影ポイントから短時間に撮影しないとなりません。失敗したくないので、カメラを2台構成にして同時に違う設定の撮影をするようにしています。ただし2台の管理は慣れないとなかなか大変なのです。最初は無理しないで1台に集中したほうがいいです!(笑)

■花火撮影時の機材構成:例
①三脚:Leofoto LS-324C
②雲台用クイックリリース(クランプのみ):SmallRig 2406
→廃盤になってました、、、
③フリープレート(32cm):SUNWAYFOTO DPG-3016R
④ダブルクランプ:SUNWAYFOTO DDT-53
⑤雲台用クイックリリース(プレートのみ):SmallRig 2406
→廃盤になってました、、、
⑥雲台:Leofoto NB-40 と SIRUI K-10X
⑦L字プレート:Leofoto D7500用、RRS Z6Ⅱ用
⑧カメラ+レンズ:Nikon D7500+SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM
Nikon Z6Ⅱ+Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
⑨スライドプレート(10cm):SUNWAYFOTO DMP-100R ←前後バランス確保用
⑩レンズサポート:HejnarPHOTO ←前後バランス確保用
クランプ F60B , Y字サポート LLSB-MOD3 ,
ダブルクランプ F61BF61-1B_SET , レール G017-50
⑪レリーズ:Nikon MC-30A,Nikon MC-DC2(写真中になし)

KANIフィルタさんの角型フィルタを最近入手したのですが、花火撮影ではまだ利用する機会がなく使えていません。いつかこの使用機材の中に加えたいです。

↑D500の場合、レリーズはこれ。

↑D7500、Z6Ⅱなどの場合、レリーズはこれ。接続端子がカメラによって異なるので機種にあわせて選んで下さい

花火撮影は手元が暗いので、手元を照らすのにネックライトがあると便利です。
頭につけるタイプは自分の目線があちこち行くたびに光の方向が変わるので暗い中の撮影時、周りに迷惑になるため、手元だけが明るくなるネックライトのほうが望ましいです。
また、スイッチのON/OFFは樹脂製の本体を押し込む形なので手袋をしていても操作でき、なにより、夜間撮影時にライトつけつつでも両手が空くので助かっています。

花火撮影のノウハウ(中級者編)

初心者編に記載した事項を基本に、状況に合わせて設定変更を行い対応しています。

なお、SSを固定で◯◯秒等にすると花火が期待のものでないケースでの撮影中断がやりにくいので、最近は私はもっぱらバルブ撮影で対応しています。
特に花火が連続で打ち上がるときは、バルブ撮影の方が「撮り始め」「シャッター開放」「撮り終わり」の調整がやりやすいのです。
花火の上がり方によりシャッター開放時間は若干変わりますが、実態として概ね同じような秒数で撮っているので、思ったより明るすぎ、暗すぎなど撮影結果に大きなブレはなく撮れてます。

ただし、日暮れ早々のまだ空が明るい時間と日が暮れきってからでは空の明るさがかなり違うので、さすがにここでは設定を変えます。

設定紹介:スカイツリー(JPEG撮って出し)

カメラ:Nikon D7500(APS-C)
レンズ: SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM
焦点距離:17mm(35mm換算 25mm)
NDフィルタ:Kenkoフィルター PRO1D プロND4 82mm
ISO:200
SS:18秒
絞り:f/11
WB:晴天
アクティブDライティング:オート
ピクチャーコントロール:ビビッド
設定紹介:河口湖の花火(明るさのみ若干持ち上げ)

カメラ:Nikon Z6Ⅱ(フルサイズ)
レンズ:Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
焦点距離:46mm
ISO:320
SS:8秒
絞り:f/5
WB:白色蛍光灯
アクティブDライティング:強め
ピクチャーコントロール:オート

おわりに

今回はかなりの長編となりましたが最後まで読んでいただいてありがとうございました。
この記事が参考になり、みなさんが素晴らしい写真を撮ることができるといいな と心から願っています。

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