いよいよ来ましたね、この領域に、、、
明るいところでの撮影はカメラ任せでもそこそこの写真が撮れますが、夕方以降、暗くなった場面において、特に動くものを撮りたい場合はマニュアルモードでの撮影が避けて通れません。
そこで、今回は超初心者向けに各設定の考え方を極力簡単に説明します。
マニュアルモードを活用した撮影テクニックは長くなりすぎるので別の記事で触れるとして、今回は基礎編として「マニュアルモードを使ってみる」ということだけに特化した内容にしますね。
マニュアルモードが必要な場面
これまでの超初心者向けの記事にて、暗い場面での設定のコツ、動きが早いものを撮るコツを書きましたが、いずれもAモード、Sモードなど、絞りやシャッタースピードなど一つの設定だけ自分で変更すれば、あとはカメラにおまかせする前提でした。
今回のマニュアルモードでの撮影は、「ISO」「絞り」「シャッタースピード」をすべて自分で設定する必要があります。
では、マニュアルモードが必要になる場面とはなにか? ですが、概ね下記かなと思います。
- (花火撮影のように)明暗の差が非常に大きいのでカメラ任せだと、「明」「暗」のどちらかの条件にカメラの自動設定が引っ張られてうまく撮影できないケース
- 暗い中で動きものを撮るなど、シャッタースピードは早く、ISOも高く、でも絞りもある程度絞って などの様に、Aモード、Sモードでは設定できない(しにくい)極端な設定を使用するケース
- 各種設定値をカメラの自動設定に頼らず、自分好みの設定で撮影したいケース
- 各種設定値を一度決めたら状況が変わってもあえて変えずに撮影したいケース
(記録用の撮影や、機材による画質への変化を見たいような撮影 など)
超初心者のみなさんが遭遇するケースは「1」か「2」では無いでしょうか。
マニュアルモードを使いこなすためには
マニュアルモードを使いこなすための究極のアドバイス、、、それは、、、
まずはマニュアルモードでの撮影にチャレンジしてみましょう!!
これにつきます。
最初は変えちゃった設定の戻し方が分からない とか、何をいじるとやりたい設定に変わるのか とか分からないことがあると思います。
私もマニュアルモードにチャレンジし始めてすぐは変えちゃった設定をどこから戻していいか分からなくて苦労したことがあります、、、
お近くに同じカメラを持っている方がいるとか、カメラに詳しい人がいると本当はいいのですが、それが叶わずとも、ここを乗り越えないとカメラ本来の機能を引き出すことができません。
最初はカメラの説明書とにらめっこで、明るい部屋の中でいいので、各設定を変更することで画質にどんな変化が起こるか を確認しておきましょう。
設定は極端な設定変更(小さな値から大きな値までいろいろ変えてみる)をしてみるのがいいと思います。
カメラの設定方法
超初心者向け、、と言いながら、これだけは設定覚えてください。
マニュアルモードにするためにはカメラの撮影モード設定を変更する必要があります。
カメラ上部に「AUTO」「P」「A」「S」「M」等が書かれたダイヤルがあると思いますが、これを回してカメラの撮影モードを変更する必要があります。
今回はダイヤルを回して、撮影モードを「M」に合わせてください。
これによりマニュアルモード設定に変更となり、ISO感度などは設定により自動設定になっているかもしれませんが、それ以外(シャッタスピード、絞り)は自分で設定の変更が可能なモードになります。
カメラの設定変更の考え方
下記がISO、シャッタスピード、絞り(F値)の考え方ですが、絞り、ISO、シャッタースピードを変更して、写真がどう変わるか を体感で覚えましょう。
いっぺんに全部触ると混乱するので、一つずつ変化させて見てその効果を確認してみてください。
F値は変えても変化がわかりにくいので、F値だけは固定(値は触らない)にして、ISO、シャッタースピードだけをまずは変えて変化を見るのがおすすめです。
◯ISO感度
ISO感度の数字を増やす=撮影した画像が明るくなる。
ISO感度の数字を減らす=撮影した画像が暗くなる。
注:マニュアルモードにしてもISOがAUTO(自動調整)になっているケースがあります。
この場合は「AUTO設定」を切って設定変更を試して下さい。
◯シャッタースピード
シャッタースピードの数字(秒数)を増やす=撮影した画像が明るくなる。
シャッタースピードの数字(秒数)を減らす=撮影した画像が暗くなる。
◯絞り(F値)
F値を減らす=撮影した画像が明るくなる。
F値を増やす=撮影した画像が暗くなる。
カメラの設定についての補足(分かる方は読んで下さい)
シャッタースピード
シャッタースピードを早くすると動きが早いものの像をくっきり撮れます。
逆にシャッタースピードを遅くすると像がぶれたり、撮影対象の動きの軌跡を撮れるようになりますが、これを利用したのがレーザービームと言われる撮影だったり、花火の撮影だったりします。
絞り
絞りについては小さな値にすると背景ボケが顕著になり、逆に絞りを大きな値にすると画像が隅々までくっきりとします(パンフォーカスと呼ばれる撮り方)。
また、絞りを大きな値にすると光の光条がくっきり(いわゆるウニウニ状態)に撮れたりします。
レンズと絞り値の関係について(こちらも分かる方は読んで下さい)
絞り(F値)はレンズによって最小にできる設定値が変わり、その値は単焦点レンズ、高級なズームレンズを除き、ズームの量によってもF値が変化します。
お手元のレンズを見てみるとどこかに「16-50/3.5-6.3」等の記載がありませんか?
数字の16-50はレンズが対応できる焦点距離です。
この数字が小さいほど近いものが撮れて、数字が大きいほど遠くのものが撮れます。
また、3.5-6.3(小数点がついてる数字)はレンズの明るさ(F値)を示します。
今回例として示したこのレンズの「16-50/3.5-6.3」は、焦点距離16の場合は3.5の明るさまで対応できるが、焦点距離が50の場合だと明るさは6.3になるということを説明しています。
F値は数字が小さいほど明るいので、このレンズは焦点距離50にすると絞りが6.3になってしまう、つまり焦点距離16だったときよりも暗くしか撮れないということになります。
「カメラの設定についての補足」の章で書いたように、明るいレンズでは少し絞って、絞りによる効果を表現することができますが、そもそも暗いレンズではそういうことができません。
この様に明るいレンズのほうがいろいろと都合がいいことが多いのですが、一方で、明るいレンズを作るためにはレンズ自体の材質に高いものを使い、レンズの構造が複雑になるため、明るいレンズは高くなり、レンズキットについてくるレンズは安くていいが、暗いレンズが多い ということになります。
まとめ
細かい注意点などを書くとかえって混乱すると思うので極力シンプルに書いてみました。
超初心者の方にはカメラの撮影モード変更は冒険になるかも知れませんが、せっかくカメラを買ったのですから、スマートフォンでできないことをやってみましょう!
なお、撮影終了後は撮影モードを普段使う「AUTO」モードに戻しておくことを忘れずに!
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