今回の記事はこんな内容です。
Leofoto G2について
LeofotoのG2は手頃な価格でギア雲台の機能を利用できる雲台です。
なお、LeofotoのG2についての詳細はこちらの記事も参考にしてみてください。
G2の底面にアルカスイス互換のプレートが付いているため、自由雲台上部に装着することで(やや高さは高くなりますが)ギア雲台の機能が手軽に利用できます。
G2自体ではギア部分をフリーにして大きく構図変更はできないため、自由雲台で大きく構図を決定した後、上部のG2のギアで細かい角度を調整する使い方です。
なお、G2はパニング(横回転)はギアでの調整機能はないため、横回転方向に向きを変えるにはG2上部のクランプ部分を回転させるか、下部の自由雲台本体を回転させて調整します。
Leofoto G2の問題
G2の各ノブの形状について
クランプ操作用ノブ(黒色)とギアの角度を調整するノブ(銀色)が非常に似ています。
色の差異、ノブの真ん中の凹みの有無の差異はありますが、
- 各ノブの大きさは類似
- 各ノブが横方向の同等のローレット加工が施されている
- 上下の差異はあるが設置位置は雲台の中央軸になっている
であるため、ファインダーを覗きながらのブラインド操作時などでは誤操作するリスクがありました。
上部のクランプを回転させ、例えばL字プレートを使用時はクランプのノブを被写体側に向けておけば誤操作のリスクは解消できますが、慌てていると誤操作しにくい向きの設定が不徹底になったり、L字プレート使用時はカメラ装着時にパニング用のノブと干渉してクランプのノブの操作がしにくいため、ついついクランプのノブを手前側に向けてしまいがちです。
今回、実際にG2を誤操作し、ギアの角度を動かしているつもりでクランプのノブ回してしまい、機材(カメラ、レンズ)を落としてしまいました。
地面がアスファルト、コンクリート等の硬い地面でなく、岩場ではあったもののある程度柔らかかったこともあり、さすがNikonのカメラ、カメラの機能にはまったく問題なく、L字プレートに少し傷がつき、角型フィルターホルダーのアダプターが変形した程度ですみました。
この事件を受け、完全に私のミスではあるのですが、誤操作を防ぐための対策も必須だ と固く誓った次第です。
ノブのカスタマイズ検討
対策にはクランプのノブとギアの角度操作用のノブとで明らかに操作時の「触感」を変更する必要があると考えました。
ノブ自体の交換も検討しましたが、ノブの分解はハードルが高そうなのと、そもそも交換に適する最適なノブを簡単に入手できそうもないので断念。
クランプ自体をレバータイプにし、操作方法を変えることも一案でしたが、レバータイプは機材同士の相性が繊細そうなので、複数の(お値段以上な)メーカーの機材を多用している私には向かない可能性があると思い避けました、
で、しばらく調査、検討を進めていたところ、今回なかなかよいカスタイマイズが見つかったので紹介します。
購入した商品
熱収縮チューブを使ったノブのカスタマイズです。
本来は釣り竿や工具などのグリップの滑り止め用途ですが、これを利用します。
熱収縮チューブはサイズ(直径)、色も複数あり、機材のノブのサイズに併せて選択肢が広いので、いろいろ応用が効くのと、熱収縮チューブ自体は1000円以下で安くて手軽に使えることも良い点です。
カスタマイズにあたり、私が購入した「熱収縮チューブ」と「工具(ヒートガン)」は下記です。
熱収縮チューブの色は誤操作防止用に目立つ色の「赤色」や「黄色」も考えましたが、そもそもはブラインド操作時の誤操作向けであり、色で見分けられる訳ではないので、色は「黒色」にし、変に浮かないようにしました。
また、G2はノブの直径が14mmなので、熱収縮チューブの径は15mm、熱収縮時には径が8.5mmまで収縮するものを選択しました。
熱収縮チューブは熱を加えることで収縮します。
熱を加える工具については、ライター、家庭のコンロ等で代用もできるようですが、私はきれいに工作したかったのと、ネジロック剤を外す目的などでも利用したかったので、今回、ヒートガンも併せて購入しました。
かなり安価な各種ヒートガンも多々ありましたが、一応、電気製品なのもあり、サクラチェッカーも使って評価し、安価なものと比べると1000円ほどは高くなりましたが、信頼できそうな日本のメーカーのヒートガンを選びました。
なお、このヒートガン、ケース付きででなかなかよいのですが、Amazonのレビューにも書かれているように最初の利用時だけ何かが熱で焼ける?関係なのか、内部から白い煙が出ます。
2度目以降は出ませんので、問題はないようですが、その点、要注意です。
熱収縮チューブの取り付け方
- 熱収縮チューブが縮んだ際、ノブの端に回り込んでノブ操作時の引っ張りの力で外れづらくするため、ノブ長さから左右それぞれ2mm程度大きめに熱収縮チューブを切り出します。
- (できれば)雲台を三脚などに固定して作業時に動かないようにします。
- ノブに筒状の熱収縮チューブを被せ、満遍なくヒートガンなどで熱を与えていきます。
- ノブの形状に併せて収縮したら熱するのを止めます。ノブ自体も熱くなっているので冷めるまで放置して完成です。
取り付け後、ある程度力を入れて回してもゴムが滑って空転するようなことはありません。
応用編
手持ちの雲台のクランプ部分について、すべて同じ操作性にし、”クランプのノブ=ゴムで覆われている”で統一しておこうと思い、すべて熱収縮チューブで加工をしました。
各雲台のクランプのノブのサイズは複数種類ありましたが、熱収縮チューブは元のサイズの半分ほどまで縮むので、すべて同じ熱収縮チューブ(15mm)で対応できました。
<対象の雲台>
- Leofoto G2:ノブのサイズ 14mm
- Leofoto G4pro:ノブのサイズ 12mm
- Leofoto NB-40:ノブのサイズ 15mm
- Leofoto VH-30R:ノブのサイズ 17mm
⇒チューブに対してややノブの方が大きいので少し広げて挿入しました
まとめ
結構時間をかけて改善方法を探していましたが、費用面含めて今回のカスタムはかなり満足しています。
また、実際に数日間、使用してみましたが、特に問題はなさそうです。
釣りなどに使用している方のレビューを見る限り、耐久性なども問題なさそうですが、今後使用にあたってなにか問題がでてきそうなら記事を更新したいと思います。
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