2025年6月15日追記:関連製品が多数リリースされているので全面的に書き直しました
今回の記事はこんな内容です。
このシステムには関連製品が沢山リリースされているため、それら製品の紹介、ならびに、さらにHTⅣ型を上手に使いこなすためのノウハウをまとめました。
はじめに
角型フィルター用ホルダーとして、これまで複数社の製品、4製品ほど使用歴がありましたが、KANIのHTⅣ型を使い始めてからは過去に不満に思っていたことがこの製品ではすべて解消されており、また、使用感、質感もとてもよく、大変気に入っています。
HTⅣについての詳細を知りたい方はまずこの記事をご覧ください。

すでにかなり「使い勝手のよいHTⅣ」について、「関連製品」や「さらに使いやすくするためのノウハウ」をこの記事では紹介します。
関連製品
マグネティックアダプターリングキャップ(カラーバリエーションあり)
HTⅣを利用する方は必須とも言える商品です。
また、複数のカラーバリエーションもあります。

『マグネティックアダプターリングキャップ』はHTⅣのマグネティックアダプターリングにマグネットで取り付けるタイプの保護キャップです。アダプターリングをつけた状態でもレンズ面の汚れを保護することが出来ます。
こちらの製品が秀逸なのは、角型フィルター用ホルダーを装着せずともキャップが取り付けられることです。

角型フィルター用ホルダー「だけ」取り付け

さらにマグネティックキャップを取り付け

マグネティックアダプターリング「だけ」とりつけ

さらにマグネティックキャップを取り付け
これにより、
- ホルダー部分無しで、マグネティックアダプターリングだけで単独で利用時にもキャップを付けられる。
- C-PLフィルターなどがすでに装着されている状態でもその上に重ね付けできる。
など、かなり自由度の高いキャップです。
さらにこの製品には複数のカラーバリエーションがリリースされています。
2025年6月の段階で、標準のブラックに加えてさらに、ブルー、イエロー、グリーン、ピンク、レッドが準備されています。

この他のカラーバリエーションとしてピンク、イエロー、グリーンがあります
なお、HTⅢ型の角型フィルター用ホルダーにも樹脂製のキャップがありました。
ただし、HTⅢの場合、角型フィルターホルダーと同じ装着方法でその位置にホルダーと同等の取り付け方で取り付ける方法でした。


このため、キャップをつけるためには一旦、ホルダー部分を外さらないとならず、やや煩雑でした。
これに対し、HTⅣの場合はホルダー部分はつけたままでもキャップを取り付け、取り外しができます。このため、例えば機材を三脚などに設置しておいて長時間の待機時でも角型フィルター用ホルダーを取り外すことなく、さらにキャップつけることができ、レンズ面を保護できます。
マグネティックフィルター
マグネティックアダプターリングにとりつけて使用する、円形のマグネティックフィルターもかなり充実した種類がリリースされています。
以下、2025年6月時点のラインナップをまとめました。すごい種類がありますね、、、
- C−PL系
C-PL#0 , Vivid C-PL - ND系
ND4 , 8 , 16 , 32 , 64 , 512 , 1000 , 10000 , 32000 - ソフト系
Blackmist No. 1 , 2 , 3 , 4 , 5
Whitemist No. 1 , 3 , 5 - クロスフィルター系
HESEOフィルター
Streak Pink , Blue , Yellow
クロスフィルター(Shortタイプ)4条 , 6条 - カラーフィルター系
Chocolate Nostalgia No. 1 , 2
Vintage Light Orange , Vintage Light Blue - その他
LPRF(光害カットフィルター)
UV IR CUT(紫外線、赤外線カットフィルター)
レンズ保護フィルター
なお、マグネティックフィルターの購入はこちらのサイトからどうぞ ↓↓↓
HTⅣの場合、各フィルターを『円形のマグネティックフィルター』として運用するか、『角型フィルター』として運用するか 複数の選択肢が存在して迷うことが多々あります。
私の場合、マグネティックフィルターは下記のケースに限定して運用しています。
- つけっぱなしにして使用することが多いもの(C-PL、LPRF等)
- 基本的に回転させて使うもの(C-PL等)
上記に該当しないものは重ね合わせ時に融通が効くことも多いので、基本的には『角型フィルター』として運用するようにしています。
ホルダーシールド
角型フィルター用ホルダーにとりつける樹脂製のシールドもリリースされています(表面には『KANI』のロゴが削り込まれて加工されています)。


角型フィルターを取り付けたまま、フィルター表面を保護したい場合に利用します。
また、ハレ切りとしても使えます。
HTⅣ専用のフィルター用ケース(ホルダーも収納可)
HTⅣ向けのケースは『セミハードタイプ』『ソフトタイプ』の2種類が準備されています。
セミハードタイプのフィルター用ケース
こちらもHTⅣを利用する方は必須とも言える商品です。
表面が撥水加工(AC-129F100)のものと平織調(AC-129NF100(注:製品コードが『N』付き))のもの2種類があります。

こちらは撥水加工のタイプのAC-129F100です(表側にKANIのロゴがあります)
詳細説明
表側に深めのポケットがあるのでここにホルダーを収納します。

裏側(体に向く側)にも浅めのポケットがあり、私はここにステップアップリングを数枚入れています。

天面のフラップ裏側にはチャック式のポケットがあり、メモリーカードなどの小物類が収納可能です。

ショルダーストラップ取付部は肩掛け時に安定するよう、やや角度がついています。

角型フィルター収納部は表側が100×100mm用、手前側が100×150mm用です。

収納可能枚数は100×150mm 4枚 / 100×100mm 3枚 / ホルダー 1台で、HTⅣ仕様のフレーム付きの角型フィルターがそのまま入れられます。
100×100mm用部分は底上げがされており、奥に入り込んでしまって取りにくくなるようなことはありませんが、底上げがされているため、例えば100×100mm用の収納部に100×150mmは入れられません。


特に良い点
表側のポケットの蓋の開口部とは逆側に角型フィルター収納部の開口部が開くようになっています。


おそらく不意な角型フィルターの落下防止、体に近い方に開くことで雨の際の撮影で角型フィルターが濡れづらいよう、あえて逆側にしているのだと思います。
汎用品ではなかなかこのような配慮できないので、さすが と思いました。

これ、もっとアピールしてもいいのにKANIさん、謙虚、、、
さらにこの製品には複数のカラーバリエーションがリリースされています。
2025年6月の段階で、標準のブラックに加えてさらに、ピンクラティス(やや紫寄りのピンク)、ピンク(淡いピンク色)、イエローが準備されています。
表面はいずれも撥水加工タイプです。
ソフトタイプのフィルター用ケース
前述したセミハードタイプと比較すると収納容量はやや落ちますが、HTⅣに対応したソフトタイプのフィルター用ケースもリリースされています。
セミハードタイプのケースは収納可能枚数は100×150mm 4枚 / 100×100mm 3枚 / ホルダー 1台に加えてステップアップリング、メモリカードを収納できる小さなポケットまで準備されていました。
ソフトタイプでは100×150mm 2枚 / 100×100mm 2枚 / ホルダー 1台に加えてステップアップリング程度が収納できるようです。

引用:KANIフィルター商品紹介ページより
さらにこの製品にはカラーバリエーションがリリースされています。
2025年6月の段階で、標準のブラックに加えてさらに、ブルーが準備されています。
HTⅣ用のフィルターフレーム(カラーバリエーションあり)
2025年6月の段階で、標準のブラックに加えてさらに、ピンク、グリーン、ブルー、レッドが準備されています。

サンシェードフード
HTⅣ専用のサンシェードフードがリリースされています。

- 軽量化のため、カーボン素材で作られています。
- 使用しないときは小さくたたむことができます。
- HTⅣの角型フィルター用ホルダーに直接取り付けができ、サンシェードフードをつけたまま角型フィルターの入れ替え等、操作が可能です。

サンシェードフードの表面

サンシェードフードの裏面

サンシェードフードを展開したところ

サンシェードフードをさらに展開したところ
サンシェードフードの角型フィルター用ホルダーへの取り付け方
HTⅣ型の角型フィルター用ホルダーの外周左右にある『出っ張り』をサンシェード裏面のストッパーでロックします。
要領はアダプターリングに角型フィルター用ホルダーを取り付ける際と同等手順です。

HTⅣ型の角型フィルター用ホルダーの出っ張りを、、

サンシェードフード裏面のストッパーでロック固定する

角型フィルター用ホルダーに取り付けた後、サンシェードフードを展開したところ

角型フィルター用ホルダーに取り付けた後、サンシェードフードを展開したところ(さらに角型フィルターの保護用シェードを展開後)

角型フィルターを装着時のイメージ

角型フィルターを装着時のイメージ(さらに角型フィルターの保護用シェードを展開後)
スイッチホルダー
スイッチホルダーはフィルターホルダーに装着して使用する専用アタッチメントとなります。

引用:KANIフィルター商品紹介ページより
複数の角型フィルターの傾きを独立して変更できるので、例えば、山の稜線に沿って空側だけにNDタイプの角型フィルターの色の濃い部分を併せる などの調整をすることが可能になります。
円形フィルターを角型フィルターとして使用できるフレームアダプター
角型フィルター用ホルダーで円形のねじ込み式のフィルターを使用することのできるアダプターです。
角型フィルターにはラインナップがない特殊なフィルター、あるいは角型フィルター導入前に購入した円形フィルターを利活用したい場合などに使います。
円形フィルターをレンズに付けるときと同じ要領でアダプターにねじ込み、アダプターごと角型フィルター用のスロットに差し込んで使います。

この穴の部分に円形フィルターをねじ込みます

わかりやすくするため円形フィルターはあえてつけずに装着
レンズに直接つける場合と比べてややケラレるようになると思うのでその点注意です。
簡易的に角型フィルターを使用できるハンドホルダー
手持ちで角型フィルターを使用したいケースに利用します。
ホルダーをつけずに、さっと瞬間的にかざして使用したいシーンでの利用になるかと思います。

引用:KANIフィルター商品紹介ページより

私はちょっと利用シーンが想像出来ていませんが、ホルダー下部に1/4インチのネジ穴があり、ホルダーを三脚に直接固定することもできるようです。
レンズ交換を素早くできる予備のアダプターリング
アダプターリングだけを追加で購入することが出来ます。
レンズを複数利用して撮影する場合、アダプターリングをレンズに付けておくとホルダーを付けるだけでよいので、素早くレンズ交換が出来ます。夜間で手元が暗い場合などは特に便利です。

なお、セット品のアダプターリングはマグネット機構付きのものが採用されていますが、追加購入できるアダプターリングには マグネット機能あり と マグネット機能無し があります。
注:マグネット機能無し のアダプターリングはやや価格が安いですが、C-PLフィルター、LPRFなどのマグネット式のフィルターを取り付けられませんし、前述したマグネティックアダプターリングキャップもつけられません。長い目で見ると、予備のアダプターリングもマグネット式で準備しておくほうがよいと思います。
使い勝手向上のノウハウ
マグネティックアダプターリングだけで使用して簡易的に運用
角型フィルター用ホルダー部分を使用せず、レンズにマグネティックアダプターリングだけを取り付けて簡易に利用することが出来ます。
なお、アダプターリングだけでもC-PLフィルター等を回転させることも出来ます。


ステップアップリングを使って、特殊効果のある95mm径のフィルターを複数サイズ(径)のレンズで使いまわしするのと同等の使用イメージです。ねじ込みの手間がいらずマグネットで装着できる分、使い勝手はよいです。
マグネティックキャップを付けたままで持ち運びしてレンズ交換を簡単に
マグネット式のアダプターリングとマグネティックキャップを複数のレンズ分準備し、レンズに取り付けたまま撮影地に持ち込みすることで、特に夜間の撮影時にやや煩雑なアダプターリングの取付作業をせずにすみます。
キャップを付けているので、カメラバッグの中でレンズ面にホコリが付くことも防ぐことが出来ます。


アダプターリングはややレンズ径よりも大きいので、バッグ内ではやや嵩張りますが、撮影地での撮影準備、レンズ交換にかかる時間は飛躍的に効率的になります。
まとめ
今回の記事を書くにあたって改めてHTⅣはよく考えられたシステムだなと思いました。
開発に5年もの歳月をかけたとKANIフィルターの伊藤社長がコメントされています。
確かに納得です。



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