今回の記事はこんな内容です。
はじめに
以前にこちらの記事で「三脚の脚と雲台をアルカスイス互換化」すること について紹介しました。
アルカスイス互換化することのメリットについてはこの記事で詳細を説明していますが、簡単にいうと下記です。
- 複数雲台を持っている場合、雲台の交換が快適になる
- 三脚を使うアルカスイス互換の機材同士でのカスタマイズが容易になる
通常は三脚には雲台をこのように直接取り付けると思います。
これを、
- 雲台にはアルカスイス互換プレートを取り付け
- 三脚にアルカスイス互換のクランプを取り付け
- 雲台と三脚はアルカスイス互換クランプとプレートを使って取り付ける
このようにすると雲台をいちいち回して交換するようなことをしなくてよくなるので、雲台交換が非常に使い勝手が良くなります。
また、アルカスイス互換の機材、プレートを直接、三脚に取り付けることができるなどできるので、三脚利用上の自由度が格段に上がります。
これ、本当におすすめのカスタマイズだったのですが、この構成にするために「キー」となるSmallRig 2406 が廃盤になっていました。
このため、同等のカスタマイズができる機材がないかをしばらく探していたところ、良さそうな機材が見つかったので、いくつか紹介します。
機材紹介
三脚の上部に取り付けるので、SmallRigの様に「クランプの形状は円形、もしくは六角形や八角形」で「同等形状のプレートとのセット」を探してました。
なんだかんだ半年?ほど探していたでしょうか。
時間がかかったのはSmallRigの様にプレートとクランプのセットを探していたのが悪かったと思います、、、
結局、セット品は諦め、プレートとクランプを別々に調達する方針に切り替えたところ、良さそうなものが見つかりました。
プレート
いろいろ探しましたが、現時点ではこの円形プレート一択です。
iShootの三脚ヘッドマウントコンバーターです。
このボトムクイックリリースプレートは、RRS / ARCA-SWISS / PMG / WIMBERLEY / MARKINS / PHOTOCLAM / SUNWAYFOTO / BENRO / SIRUI / MARSACE /ISHOOT アルカ39mmフィットのボールヘッドに対応
商品紹介ページより抜粋
SmallRigのプレートとの差異
SmallRigは雲台への取り付けを意識していることもあり、下記の機構がついていました。
- プレート、クランプのズレ防止のイモネジがあった
- 大小の異なるサイズのプレートが製品として準備されていた
- (やや精度は怪しいですが)プレートの中心を示す目印があった
iShootはサイズも一種類ですし、プレートにはこれらの機能はありません。
使用する上で致命的ではないですが、この点はやや残念。
iShoot利用時の注意事項
プレートを雲台に取り付ける六角レンチのサイズが3/16インチと少々特殊なサイズです。
付属の六角レンチは無くさないうように気をつけましょう。
クランプ
2メーカー、3製品ほど見つけました。
SUNWAYFOTO(サイズ2種類)、NOTRICKTの円形クランプです。
SmallRigのクランプとの差異
SmallRigはクランプがやや厚めなので、ノブの直径がクランプ内に収まっていますが、他製品はクランプの厚みからノブがはみ出しています。
このため、雲台座のサイズが大きな三脚ではノブが邪魔になって取り付けられない可能性があります。
それぞれのクランプの(ノブを締める方向を中心軸とした)ベース部分のサイズは下記です。
- SmallRig 2406 約63mm
- SUNWAYFOTO DDY-58 約58mm
- SUNWAYFOTO DDY-64i 約64mm
- NOTRICKT QRC010 約65mm(ノブの根本までは約77mm)
NOTRICKTはノブ長が長いので、多少余裕がありますが、SUNWAYFOTOなどはノブが短いため、三脚の運台座が上記より大きなサイズだとノブが干渉する可能性があります。
SmallRigは筐体が大きめしっかりした作りの割にクランプのノブの固定用ネジはM4でやや細めで少々不安になる太さでした。
これに対し、他製品はM5.5のネジが使われており、この点は安心できます。
SmallRigはプレートの固定部がクランプいっぱいに約5cmありましたが、SUNWAYFOTOの製品は約3cm。NOTRICKT QRC-10はSmallRigと同等で約5cm。
ロングプレートを直接取り付けるなど三脚の基礎部分に適用するため、できればここは大きめのほうがよいですね。
SmallRig、NOTRICKTはノブの溝が横方向に細かく切られていますが、SUNWAYFOTOは大きめな溝でやや滑りやすいです。また、冬などは強く締め付けると指が痛くなりそうです。
やや長いので取り回しのしにくさは気になりますが、ノブの形状としてはNOTRICKTが一番使いやすそうです。
取り付けイメージ
プレートとクランプの単体の取り付けイメージ
SUNWAYFOTO DDY-58はプレートとクランプが同等サイズなので専用品のような収まりの良さですね。
ただし、ここはSmallRig 2406でも同等バランスでしたのであまり気にしていません。
プレートと雲台の取り付けイメージ
SmallrRigのプレートは直径約50mmプレート(サイズ小)が準備されており、一般的な雲台に使用するのはピッタリのサイズでした。
SmallRigと比べ、iShootのプレートではややスマートさには欠けます。
どのみち、利用時はクランプに取り付けて使うので、あまり気になるポイントではないのですが。
三脚への雲台の取り付けイメージ
三脚へクランプのみを取り付けたイメージ
Leofoto LP-324Cへ各クランプを取り付けてみました。
- SUNWAYFOTO DDY-58はサイズもぴったりで非常にコンパクト。
ただし三脚のベースとするクランプとしては小さいのが逆にやや気になる。コンパクトに使うならおすすめ。 - SUNWAYFOTO DDY-64iはSmallRig 2406取付時と同等の印象。
- NOTRICKT QRC-10はノブがやや長いのは気になるが、ノブの回しやすさと銀色のパーツがアクセントになってかっこいい。
雲台も含めた全体のイメージ
NOTRICKT QRC-10が一番使い勝手が良さそうなので、NOTRICKT QRC-10を取り付け後、雲台まで設置してみました。
シルバーの部材が増えたこともあり、なかなかよい感じです。
雲台を載せてもクランプについている水準器の視認性もよいです。
なお、SUNWAYFOTO DDY-64iにも小さな水準器がついていますが、こちらは雲台を載せるとプレートに隠れて見えなくなりました。
まとめ
こだわりのカスタムだったので、SmallRigの製品が廃盤になっていたのは少々ショックでしたが、代替の機材が見つかり一安心です。
この構成を使ったカスタマイズ例の詳細はこちらの記事も参照してみてください。
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