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【カスタム】三脚の脚と雲台をアルカスイス互換化して取り付ける(その2)

※2025年8月22日追記:オススメのプレートにLeofotoのプレートを追加しました。

今回の記事はこんな内容です。

三脚への雲台取り付けをアルカスイス互換化すると、雲台の交換、機材のカスタマイズが快適になります。ただし、以前の記事で紹介したクランプが廃盤になっていたので、代替の機材がないか を探していたところ、良さそうなものが見つかったので紹介します。

はじめに

以前にこちらの記事で「三脚の脚と雲台をアルカスイス互換化」すること について紹介しました。

アルカスイス互換化することのメリットについてはこの記事で詳細を説明していますが、簡単にいうと下記です。

  • 複数雲台を持っている場合、雲台の交換が快適になる
  • 三脚を使うアルカスイス互換の機材同士でのカスタマイズが容易になる

通常は三脚には雲台をこのように直接取り付けると思います。

三脚に雲台を取り付けたイメージ

これを、

  1. 雲台にはアルカスイス互換プレートを取り付け
  2. 三脚にアルカスイス互換のクランプを取り付け
  3. 雲台と三脚はアルカスイス互換クランプとプレートを使って取り付ける
雲台と三脚にアルカスイス互換プレートとクランプを取り付け

雲台にはアルカスイス互換プレートを取り付けし三脚にアルカスイス互換のクランプを取り付ける

三脚に雲台を取り付けたところ

雲台と三脚はアルカスイス互換クランプとプレートを使って取り付ける

このようにすると雲台をいちいち回して交換するようなことをしなくてよくなるので、雲台交換が非常に使い勝手が良くなります。
また、アルカスイス互換の機材、プレートを直接、三脚に取り付けることができるなどできるので、三脚利用上の自由度が格段に上がります。

これ、本当におすすめのカスタマイズだったのですが、この構成にするために「キー」となるSmallRig 2406 が廃盤になっていました。

SmallRig 2406

廃盤になったSmallRig 2406。プレートとクランプがセットでした。

このため、同等のカスタマイズができる機材がないかをしばらく探していたところ、良さそうな機材が見つかったので、いくつか紹介します。

オススメの機材紹介

三脚の上部に取り付けるので、SmallRigの様に「クランプの形状は円形、もしくは六角形や八角形」「同等形状のプレートとのセット」を探してました。

Kei
Kei

なんだかんだ半年?ほど探していたでしょうか。
時間がかかったのはSmallRigの様にプレートとクランプのセットを探していたのが悪かったと思います、、、

結局、セット品は諦め、プレートとクランプを別々に調達する方針に切り替えたところ、良さそうなものが見つかりました。

おすすめのプレートについて

いろいろ探しましたが、現時点では2社(Leofoto と iShoot)のプレートをおすすめします。

Leofotoのクイックリリースプレート

引用:Lerofoto CHINA 商品紹介ページより

サイズとしては5種類、種類としては6種類のアルカスイス互換のプレートがリリースされています。
⇒サイズが同一のP-PG1とP-BV10の機能的な違いはイモネジの大きさと位置です。

Leofotoのクイックリリースプレートの優れている点

このプレートはプレート名に雲台名が冠されているように基本的にはそれぞれの雲台専用品になります。

ただし、下記の点で汎用的なプレートや、後述するiShootの三脚ヘッドマウントコンバーターよりも優れているため、最近多用するようになりました。

  • 薄くて小さい点がよいです。iShootの製品は上部にフルの円形のプレートが付随しますが、Leofotoの製品はプレートとして最低限必要な部分しか上部のプレートがありません。
    また上部のプレートの部分の厚みもそれほどないので雲台下部につけても高さが高くなりにくいです。

  • サイズが複数あるので、ある程度、使っている雲台のサイズに合わせてプレートのサイズを選択出来ます。雲台下面から極端にプレートがはみ出すのはあまりかっこよいものではないので、その点でスマートです。
  • すべてのサイズのプレートにイモネジがついています。イモネジの空転防止機構が実際に効くかはイモネジの位置と雲台の下部の形状との相性にはなりますが、空転防止のために、イモネジが無いよりは有る方が好ましいです。
  • プレートが肉抜きされており、軽いです。

Leofotoのクイックリリースプレートを使用する上で注意する点

プレートの種類によってはエッジが盛り上がっています(例:P-BV15)

サイズギリギリのものを購入するとエッジの盛り上がりが邪魔になる可能性があります。

エッジが盛り上がっているプレートを使用する場合はサイズに少し余裕をもったモデルを選ぶようにしてください。

手持ちのプレートとHP上で確認できる形状からして、P-BV15(手持ちで確認済)、P-LH47(HP上で確認できる形状)、P-LH55(HP上で確認できる形状)はエッジが盛り上がっています。
以下、代表的なサイズのプレートのリンクを貼っておきます。

iShootの三脚ヘッドマウントコンバーター

次にオススメするプレートはiShootの三脚ヘッドマウントコンバーターです。
前述した、Leofotoのプレートだと小さすぎて不安、薄すぎて不安などの方にはオススメです。

iShootの三脚ヘッドマウントコンバーター

引用:製品紹介ページより

このボトムクイックリリースプレートは、RRS / ARCA-SWISS / PMG / WIMBERLEY / MARKINS / PHOTOCLAM / SUNWAYFOTO / BENRO / SIRUI / MARSACE /ISHOOT アルカ39mmフィットのボールヘッドに対応

商品紹介ページより抜粋

SmallRigのプレートとの差異

SmallRigは雲台への取り付けを意識していることもあり、下記の機構がついていました。

  • プレート、クランプのズレ防止のイモネジがあった
  • 大小の異なるサイズのプレートが製品として準備されていた
  • (やや精度は怪しいですが)プレートの中心を示す目印があった

SmallRigのプレートのイモネジ

SmallRigのプレートの中心を示す印

iShootはサイズも一種類ですし、プレートにはこれらの機能はありません。
使用する上で致命的ではないですが、この点はやや残念。

iShoot利用時の注意事項

プレートを雲台に取り付ける六角レンチのサイズが3/16インチと少々特殊なサイズです。
付属の六角レンチは無くさないうように気をつけましょう。

iShootに付属の六角レンチ

おすすめのクランプについて

2メーカー、3製品ほど見つけました。
SUNWAYFOTO(サイズ2種類)、NOTRICKTの円形クランプです。

今回比較している各クランプ

SmallRigのクランプとの差異

SmallRigはクランプがやや厚めなので、ノブの直径がクランプの厚みの中に収まっていますが、他製品はクランプの厚みからノブがはみ出しています。

このため、雲台座のサイズが大きな三脚ではノブが邪魔になって取り付けられない可能性があります。

それぞれのクランプの(ノブを締める方向を中心軸とした)ベース部分のサイズは下記です。

  • SmallRig 2406 約63mm
  • SUNWAYFOTO DDY-58 約58mm
  • SUNWAYFOTO DDY-64i  約64mm
  • NOTRICKT QRC010 約65mm(ノブの根本までは約77mm)

NOTRICKTはノブ長が長いので、多少余裕がありますが、SUNWAYFOTOなどはノブが短いため、三脚の運台座が上記より大きなサイズだとノブが干渉する可能性があります。

SmallRig 2406

SmallRig 2406

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64i

SUNWAYFOTO DDY-64i

NOTRICKT QRC-10

NOTRICKT QRC-10

SmallRigは筐体が大きめしっかりした作りの割にクランプのノブの固定用ネジはM4でやや細めで少々不安になる太さでした。

これに対し、他製品はM5.5のネジが使われており、この点は安心できます。

SmallRig 2406のノブ

SmallRig 2406

SUNWAYFOTO DDY-58/DDY-64iのノブ

SUNWAYFOTO DDY-58/DDY-64i

NOTRICKT QRC-10のノブ

NOTRICKT QRC-10

また、NOTRICKTはノブのネジのクランプ側はクランプ本体まで金属の管?で覆われており、砂などが入るリスクも少なそうで安心感があります。

NOTRICKTを最近(2025年8月)追加購入しましたが、以前には同梱されていなかった小型のクロスが付いていました。

さらにはNOTRICKTには1/4インチ⇒3/8インチに変換用のネジアダプタも最初から同梱されています。

SmallRigはプレートの固定部がクランプいっぱいに約5cmありましたが、SUNWAYFOTOの製品は約3cm。NOTRICKT QRC-10はSmallRigと同等で約5cm。

ロングプレートを直接取り付けるなど三脚の基礎部分に適用するため、できればここは大きめのほうがよいですね。

SmallRig 2406

SmallRig 2406

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64i

SUNWAYFOTO DDY-64i

NOTRICKT QRC-10

NOTRICKT QRC-10

SmallRig、NOTRICKTはノブの溝が横方向に細かく切られていますが、SUNWAYFOTOは大きめな溝でやや滑りやすいです。また、冬などは強く締め付けると指が痛くなりそうです。

やや長いので取り回しのしにくさは気になりますが、ノブの形状としてはNOTRICKTが一番使いやすそうです。

SmallRig 2406のノブ

SmallRig 2406

NOTRICKT QRC-10のノブ

NOTRICKT QRC-10

SUNWAYFOTO DDY-58のノブ

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64iのノブ

SUNWAYFOTO DDY-64i

取り付けイメージ

プレートとクランプの単体の取り付けイメージ

Leofotoのプレートの場合

Leofotoのプレートは薄くて小さいのが特徴です。

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64i

NOTRICKT QRC-10

iShootのプレートの場合

SUNWAYFOTO DDY-58はプレートとクランプが同等サイズなので専用品のような収まりの良さですね。

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64i

NOTRICKT QRC-10

ただし、ここはSmallRig 2406でも同等バランスでしたのであまり気にしていません。

SmallRig 2406

プレートと雲台の取り付けイメージ

SmallrRigのプレートは直径約50mmプレート(サイズ小)が準備されており、一般的な雲台に使用するのはピッタリのサイズでした。

Leofoto NB-40に50mmのプレートを取り付け後

SmallRigと同等にLeofotoのプレートは薄くてスマートです。
プレートと雲台のベース径を合わせるとかなりすっきりした形になります。

SmallRigと比べ、iShootのプレートではサイズが固定なので、雲台とのサイズの相性によってはややスマートさには欠けます。

Leofoto NB-40にiShootのプレートを取り付け後

どのみち、利用時はクランプに取り付けて使うので、あまり気になるポイントではないのですが。

三脚への雲台の取り付けイメージ

三脚へクランプのみを取り付けたイメージ

Leofoto LP-324Cへ各クランプを取り付けてみました。

  • SUNWAYFOTO DDY-58はサイズもぴったりで非常にコンパクト。
    ただし三脚のベースとする
    クランプとしては小さいのが逆にやや気になる。コンパクトに使うならおすすめ。
  • SUNWAYFOTO DDY-64iはSmallRig 2406取付時と同等の印象。
  • NOTRICKT QRC-10はノブがやや長いのは気になるが、ノブの回しやすさと銀色のパーツがアクセントになってかっこいい。

クランプ取り付け前

SmallRig 2406

SUNWAYFOTO DDY-58

SUNWAYFOTO DDY-64i

NOTRICKT QRC-10

雲台も含めた全体のイメージ

NOTRICKT QRC-10が一番使い勝手が良さそうなので、NOTRICKT QRC-10を取り付け後、雲台まで設置してみました。

シルバーの部材が増えたこともあり、なかなかよい感じです。

クランプのみ取り付け

雲台も取り付け

雲台を載せてもクランプについている水準器の視認性もよいです。

NOTRICKT QRC-10の水準器

なお、SUNWAYFOTO DDY-64iにも小さな水準器がついていますが、こちらは雲台を載せるとプレートに隠れて見えなくなりました。

まとめ

こだわりのカスタムだったので、SmallRigの製品が廃盤になっていたのは少々ショックでしたが、代替の機材が見つかり一安心です。

この構成を使ったカスタマイズ例の詳細はこちらの記事も参照してみてください。

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