今回の記事はこんな内容です。
花火撮影向けの機材については日々研究・更新を続けています。この度、機材が一定の完成形に達したのでここでご紹介します。

正直言って、ここまで必要なのか?な機材もありますが、機材オタクが”趣味で”凝りに凝りまくった機材構成ですので、エンターテイメント?として読んでいただけると幸いです。
かなり紹介している機材が多いので、読みやすさを優先して、各機材へのリンクは最後にまとめておきます。適宜ご利用ください。
なお、長文になっていますので、目次などを使って気になる部分だけでも適宜読んでいただければ、、と思います。
花火撮影関係はほかにも記事を書いているので、興味があればこちらもご覧ください。
全体外観
<機材構成のポイント>
- カメラ:2台構成で縦構図、横構図を同時に撮影できるように
- 雲台:花火と背景の構造物との構図のバランスを微調整できるよう、カメラ2台ともにギア雲台を使用して三脚に固定
- フィルター:花火の光跡をシャープにするため、カメラ2台にそれぞれNDフィルターを装着
- その他機材:花火は長秒撮影となるため、ブレの防止で『カメラ+レンズ』の前後バランスをとるための機材を使用
- 補足:機材の固定はほぼすべてアルカスイス互換の機材で構成

では、以降で個別に各部位を見ていきます。

1台の三脚にカメラを2台設置せず、そもそも三脚を2台にしてカメラの2台構成を組む方法もありますが、大きな花火大会では混雑して三脚設置スペースも限られるため、最小のスペースで撮影できるよう、三脚を1台だけ使用する構成を組んでいます。
機材構成詳細
三脚部分
Leofoto のシステム三脚 LM-364C を使用しています。
カメラの2台構成に耐えられる様、三脚の脚は36mm径のものを選択。『持ち運びの使い勝手』と『安定度』を考慮し、脚の段数は4段のものにしています。

ロックナットはレッドに変更してます
レベラーとして Leofoto YB-75LK を選択し、アルカスイス互換のロングプレートを直接設置できるようにしています。


LM-364CにYB-75LKを装着後
ベースプレート部分
ベースプレートにはアルカスイス互換の機材が取り付けられるものを選択(SUNWAYFOTO フリープレート DPG-3016R)。

ベースプレートに上面、下面それぞれにアルカスイス互換のクランプ機能があるダブルクランプ(SUNWAYFOTO デュアルダブルサブテンドクランプ アルカ互換 DDT-53)を装着。


(後述しますが)雲台下面にアルカスイス互換のプレートを付けた雲台をダブルクランプで固定することができるようにしています。
ロングプレートには雲台を直接ネジ止めできるタイプもありますが、
- ベースプレートへ装着後の雲台の位置の調整のやりやすさ
- ベースプレートへの雲台の取りつけ・取り外しの容易さ
を狙ってこのような機材構成を組んでいます。
雲台部分
2台のカメラ用に2種類の雲台を使用しています。
1台はギア雲台 Leofoto G4 Pro を使用。雲台の下面に Leofoto のアルカスイス互換プレート(P-PG1)を装着し、ベースプレートへの装着を容易にしています。

Leofoto G4 Pro は『水平』『左右』『前後』 のすべての軸がギア駆動できる雲台です。


G4 Pro がいい値段することもあり、もう1台の雲台は保有している自由雲台を利活用。
ギア雲台機能を後付で付与できる Leofoto G2 と自由雲台 Leofoto NB-40 を組み合わせます。
NB-40 の下面にはアルカスイス互換の円形のプレートを装着して使用します。

Leofoto G2

Leofoto NB-40


なお、G4 Pro , G2 についてのレビュー記事はこちらです。興味があればこちらもご覧ください。
カメラ部分
花火の光跡を撮るため、花火撮影は比較的長秒での撮影になります。
この際、機材のブレを最小限に抑えるため、『カメラ+レンズ』の前後バランスを取る機材を使用してカメラを雲台に固定します。
カメラは Z8、Z6Ⅱ を使用し、どちらもL字プレートを装着。
Z8 には KIRK のL字プレート、Z6Ⅱ には RRS のL字プレートが装着してあります。

L字プレートを装着したZ8

L字プレートを装着したZ8

L字プレートを装着したZ6Ⅱ

L字プレートを装着したZ6Ⅱ
縦構図用の機材
24-70mmの標準レンズ(NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S)を使用して撮影していますが、このレンズが比較的重いため、Hejnar PHOTO のレンズサポーターを使用し、レンズ部分と本体の2箇所を支え、前後バランスを確保します。

各パーツを分解したところ

すべてのパーツを組んだ後


横構図用の機材
14-30mmの広角レンズ(NIKKOR Z 14-30mm f/4 S)を使用して撮影します。
このレンズは軽いため、レンズサポーターまでは用いず、クランプ付きのスライドプレート(sunwayfoto DMP-100R)を使用し、前後バランスのみ取っています。



ここではあえて書いていませんが、レリーズは必須で使用しています。
フィルター部分
角型フィルターシステムは KANI の HT-Ⅳ型 を使用し、各フィルターにはフレームを付けて使用しています。

また、花火の光跡をよりシャープに撮影するため、角型フィルターのND8フィルターを使用し、NDフィルターの外側には加工のないガラスだけの角型フィルター(Pure Filiter)を保護フィルターとして使用しています。
Pure Filiter は他のNDフィルターとフィルターバッグ内で区別がつくように通常のブラックのフレームではなく、『グリーンのフレーム』をつけています。



ある花火大会にて打ち上げ場所近くで花火を撮影していたところ、(風の強い日でしたが)打ち上げ花火のまだかなり熱い燃えカスがNDフィルターに当たって、表面の加工膜に穴が開いてしまったことがありました。このため、撮影場所のよっては角型フィルター用の保護フィルターをつけるようにしています。
なお、HTⅣ について詳細を書いた記事はこちらです。
かなり使い勝手のよい角型フィルターシステムなので超おすすめです。


HTⅣで使用できる角型フィルターのフレームは『グリーン』の他にも『ブルー』『ピンク』がカラーバリエーションとして準備されています。フィルターバッグの中での視認性を上げるためにフィルターの種類に応じていろいろな色を使い分けるのも楽しいです。

三脚本体のカスタマイズ
撮影時に打ち上げスケジュールの確認がしやすいよう、三脚にスマホホルダーを取り付けています。
このホルダーは本来、カメラ撮影用ではなく、フィットネスバイク用ですが、使い勝手がよいのでこちらを使用。


なお、スマホホルダーの詳細はこちらの記事も参考にしてみてください。
また、細かい機材を置いて置けるよう、三脚には KANIのストーンバッグを取り付けていますが、こちらも一般的な黒色ではなく、暗闇で物が置いてあるかどうかの視認性がよくなるように赤色のストーンバッグを使用しています。


KANIのストーンバッグは他にも 『ブラック』『グリーン』『ブルー』『イエロー』がカラーバリエーションとして準備されています。夜間の視認性を”より上げる”ために『イエロー』を使う、あるいは、ご自身の好み、使っている三脚のシンボルカラーに合わせるなどができるようになっています。
KANI のストーンバッグについて詳細はこちらの記事でも触れています。
待機中に使用する機材
撮影場所に機材設置後、実際の花火の打ち上げが始まるまで長時間そこで待機するケースがあるかと思いますが、その際に使用する機材を待機するシーンに応じて紹介します。
かなり長時間待機するケース
機材はほぼすべて組み上げますが、ホコリ等の付着を防ぐため、角型フィルター自体は外して待機することが多くなります。このため、角型フィルターホルダー部分にKANI HTⅣ向けの Magnetic Adapter Ring Cap をつけて待機します。


なお、Magnetic Adapter Ring Cap も『ブラック』の他に『ピンク』『ブルー』『グリーン』『イエロー』等、複数のカラーバリエーションが準備されているので、お好みの色を選択するのも楽しいですね。
比較的短時間だけ待機するケース
角型フィルター含めて機材はすべて組み上げますが、角型フィルターへのホコリ等の付着の防止のため、KANI HTⅣ向けの Holder Shield を装着して待機します。


寒冷期に待機するケース
待機中にフィルター表面に夜露等が付着し、曇ってしまうことがあります。
このような場合は KANIの『カメララッピングクロス』を使って機材全体を覆っておくと曇りがかなり防止できます。


まとめ
さて、、ここまで長々と説明してきた機材を組み上げると最終的にこうなります。

長文をここまで読んでいただいてありがとうございました。
各機材、かなり細かく紹介させていただきましたが、紹介した機材が部分的にでもお役に立つものがあると幸いです。
紹介した製品へのリンク
三脚関連の機材へのリンク
◯Leofoto LM-364C
◯SUNWAYFOTO ダブルクランプ
◯Lamicall スマホ ホルダー
◯KANI ストーンバッグ メッシュ(これは『レッド』です。他にも複数種類の色が選べます。)
雲台関連の機材へのリンク
◯Leofoto ギア雲台 G4 Pro
◯Leofoto アルカスイス互換プレート
◯Leofoto NB-40

カメラ関連の機材へのリンク

・LLSB MOD 1
・1.00 Inch Jaw Length Clamp
・5.00 Inch Long 1/2 Thick Rail
・1.5 Inch Jaw Length Clamp Set
◯sunwayfoto クイックリリースプレート
フィルター関連の機材へのリンク
◯KANI 角型フィルター用ホルダー HTⅣ(別途、HTⅣ向け角型フィルターが必要)
◯KANI ND8フィルター(フレームつき)
◯KANI Pure Filter(HTⅣで使用するには別途フレームが必要)
その他の機材へのリンク
◯KANI カメララッピングクロス






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